創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   レトリック感覚の重要性   よっしー

普段私達は、コインを丸い物と見なしている。そして、百円玉、十円玉などと、呼ぶ。コインをテーブルの上に置いた時、あるいは床や地面に落とした時、見おろすと丸く見えるということだ。しかし、水平方向から眺めれば、明らかに、薄い長方形にみえる。私達は日常において、いつもある視点からある光景を見る。視点だけではなく、人間の認識一般は、ある立場からの有限のアプローチである。レトリックとは、私達の認識と言語表現の避け難い一面性を自覚し、それゆえに、もっと別の視点に立てばもっと別の展望がありうるのではないか・・・と探求する努力の事である。例えば、枝から離れた果実が地面へ落ちるという事態を目撃した時、単に「リンゴが地面へ落ちた」と考えるだけでは満足しない事である。そして、「リンゴに向かって地面が突進してきた」等と考える事である。先ほどのコインの例とそっくりではないか。今日、価値の多様化という事がしばしば問題になる。それはものの見方の多様性という問題でもある。一つの事実を眺め、表現するにあたって、全ての人が、まるで統制を受けたかの様に、同じ視点から同じ言葉で語る。という時代ではあるまい。人と人とが理解し合う事も、容易ではない。肝心なのは、相手の立場、別の視点に立ってみればどんなぐあいにものが見えるか,ということを思いえがいてみる能力である。このようにかんがえてみるとレトリック感覚は、発見的な認識には欠くことが出来ない上に、人をできるだけよく理解するためにこそ必要なのだ、ということになる。ぼくは、多角的に、物事を見る事は良い事だと思う。
 その第一の理由として、一つの事にとらわれずに、様々な考え方ができるからだ。ぼくにも、体験実例がある。三、四年生の時一緒だったクラスからのクラス替えの時の話だ。その、三、四年生の時のクラスは結構まとまっていて、それだけにクラス替えがいやだったのだ。始業式の校長先生の話だ。
 「さあ、みんなお兄さん、お姉さんになりましたね。一年生のみなさん改めてご入学おめでとう。クラスが替わったみなさん、新しい出会いが・・・。」
 出会いのところでぼくはハッと気がついた。別れはあっても、その先には、新しい出会いが待っているではないか。一つの事にとらわれてはダメなんだ!と思った。それにしても、その時の自分は何と間抜けなことか。クラス替えがないように天に祈るだなんて(笑)。そんなような経験があるのでぼくは、物事は様々な角度から見るのは大切だと思う。
 その第二の理由として、一面的に見るよりも、様々な角度から見た方が、物事の真の目的がつかめるからだ。社会的に最近の例としては、土曜授業だ。みんなは、一日増えて嫌だと言うがそれだけではない様に思う。それは、一日一日にゆとりができるという事だ。今まで、決まっていた授業時間を五分の一に分けていたのを、六分の一にしたのに過ぎないというのだ。つまり、一日一日にはゆとりができる。授業時間が増したとも聞く。その場合、今までのよりいくらか増えた時間の六分の一が一日分。五分の一よりいい。つまり、決して土曜授業は悪い事ではないのだ。このように、土曜授業の真の目的が分かる。だから僕は、様々な角度から物事を見つめるのは、いいことだと思う。
 コインは、円形。クラス替えは別れ。土曜授業は、授業時間が増大。しかし、見方をかえれば、コインは長方形。クラス替えは、出会い。土曜授業はゆとりのため。となる。皆少し意外な一面もあるのだ。物事は平面ではなく立体なのだ。確かに、一つの事を追求する事も必要だ。しかし、様々な角度から物事を見た方が、様々に考えられ、真の姿も見る事が出来る。だからぼくは、どこのだれでもレトリック感覚をもつ事は大事だと思う。 

   講評   yuta

 ようやく暖かくなりましたね。寒さにこごえていたツツジの花も気持ちよさそうです。
       

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