国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   お金以上の価値   サマー

 『木が本来持っている価値を生かすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。」私は、物の価値をお金の価値に変えずに物事を考える方が良いと思う。私たちが所有するものの中には、思い出等の感情的な価値を持つものや、たとえお金に換えても、ユニークすぎて代わりがないものがあるからだ。《主題》

 イギリスのアンティークや骨董品のオークション番組を見ていると、たまに子供に連れられて物を売りにいくおばあさんやおじいさんが出演している。19世紀から家族の中で代々受け継げられているタンス、史上初のレコード、ヴィクトリア女王が使ったワイングラス...それぞれ素晴らしい歴史を持つ物が出てくる。特に、ヴィクトリア女王が使ったワイングラスは、一つ100万円以上はした。しかし、お金が欲しい子供や孫達に対して、もともと骨董品を所有するおじいさんやおばあさんたちは悲しそうな顔で、オークションを見ている。これは、骨董品にそれぞれ思い出があるからだ。戦争の時に必死で守り抜いた物や、大火事から命を危険にさらしてまでも探して救ったもの。それぞれのものにお金に換えても換えられないストーリーがあるからだ。《題材》

 私が今使っているピアノは、3歳の時ピアノを習い始めたときにもらった電子ピアノだ。5歳のときには、母の古いアコースティックを使い始めたが、また引っ越しをした時、スペースの問題で電子ピアノを使うことにした。ピアノを久しぶりに開けると、ドの鍵盤に、シールが貼ってある。電源を入れて音を出すと、まるで3歳のときに戻ったような感動的で懐かしい音が鳴った。ピアノを開けるまでは中古で売ってもっと新しい物を買おうと思っていたが、音を聞いた時このピアノはお金以上の感情的な価値を持っていることに気づいたから、売らなかった。《構成》《表現》

 何でもかんでもお金に換えてしまうと、私たちに大切な物は何もなくなってしまうと思う。堀江貴文氏は「お金で買えないものはない」と言ったことがあるが結局そう言う考え方のせいで警察に捕まってしまった。お金の価値だけではなく、様々な角度から見た時の物の価値というものを大切にするのが肝心なのではないだろうか?

 

   講評   takeko

 内容はたいへん良く書けています。ただ、先日来お伝えしている、課題の構成の書き方がまだできていないね(^^;;。
 講評やヒントをよく見て、キーワードを入れて書いてね。
 ある条件を出されたとき、その条件に合うように書くことも、作文対策の練習の一つだよ。
「是非の主題」ここはまちがえずに、「良いと思う」と書けました。
「複数の理由」かならず、段落の頭に、「その理由は第一に」「第二に」とつけてください。今回は、
「その理由は第一に、ものには、お金に換えても換えられないストーリーがある場合があるからだ」「第二に、ものには、ユニークすぎて代わりが無いものがあるからだ」とします。理由はたいへん良いですね!
「体験実例」ピアノの例が書けました。それから、その前のアンティークの番組は、「しかし、お金が欲しい子供や孫達に対して、もともと骨董品を所有するおじいさんやおばあさんたちは悲しそうな顔で、オークションを見ている。」この文がとても鋭くて、人間性というものを表していて、たいへんいいです!
「反対意見の理解」最後の段落に入れますが、ここは、ものをお金に換算することで、いい点もあるはずです。たとえば、精一杯作ったものが、理解ある人に高く買ってもらうのはいいことでしょう?そうであれば、ゴッホは生前、あのような貧困に苦しまなくても良かったはずです。だから、「たしかに、商品的価格が明確になることで、良いこともある」とします。そのあと、「名言の引用」は、必ず「名言の木」から引用してください。というのも、今回の堀江さんのことばは、とても「名言」とは言えないからです(笑)。「名言の木」を読んでおいて、名言とはどういうものか、味わってくださいね。まとめの是非の主題はよくできました。

 うちのピアノは、誰も弾く人がいなくなったので、海外の施設に寄付する、という団体に渡しました。1ヵ月後、うちのピアノはイタリアに引き取られた、という連絡が来ました。イタリアは行ってみたい国なんですが、うちの古いピアノのほうが先に行ってしまいました・・・音楽の都に。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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