総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。 ＡＩ時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。 ▶ 創造発表クラスのご案内

昨日2356 今日451 合計9805□

　　　ユーモアたっぷりな〇〇先生　　　ききほ

　「コラッまてーっ、どこへ行く！」
　〇〇〇〇先生がクラスのふざけ男子を追い
かけまわしています。給食がのった机の間を
にげていく〇〇の後を、〇〇先生が花もよう
のスカートをひるがえして、チーターのよう
にかけていきます。
　給食当番の〇〇は配ぜんが終わるとふざけ
出し、それが先生の目に留まり、逃げ回る羽
目に・・・。クラスのみんなは大声で
「いいぞー友君！やっちゃえ！」
とはやしたてます。大爆笑のなか、給食が始
まりました。
　というのは、〇〇先生のおもしろエピソー
ドです。おこる時はとてもこわい目つきだけ
れどすごく楽しい先生です。喜どあい楽がは
っきりしているなと思っています。
　〇〇先生は、おもしろいことが好きだと言
っていました。クラス目標を決める時に、先
生はきんちょう感のあるクラスという意見に
大反対をしました。
「それじゃ、〇〇先生だって、じょう談言え
ないじゃない。先生、この案あんまりすきじ
ゃないよ。〇〇君、あなたもこの案を出した
グループの一人でしょう。さっきまで、タオ
ルふりまわして『イェーイ』って言ってたけ
どそんなことできないよ？」
と言ったのです。
　こういうことがあってから、〇〇先生の授
業が楽しみになりました。元気のいい声を聞
くとピシッとなります。ふつうの授業だけれ
ど、なんとなく楽しいです。話し方のテンポ
がいいからかもしれないです。
　この間、私は朝読書の時間にろう下に出よ
うとしました。体育着をしまうためです。す
ると、
「なぜ、今ごろ？」
ドキッとしました。氷みたいな目つきです。
「えーっと、あの、朝忘れてしまっ。」
先生は、そこでさえぎって
「ちゃんと、朝やりなさい！」
とヘビのようににらみました。
「ひえっ。こわっ。おこらせると大変」と首
をすくめました。
　今回の川場移動教室では、ねる時でもみん
ながキャーキャーうるさいので、先生が来ま
した。戸口に立つと、ピタッとさわぎがとま
り、みんなタヌキ寝入りをしました。五分以
上立っていて、じっとにらんでいました。
　先生は、ピシッとしているのでシャキッと
します。先生がユーモアたっぷりだと、授業
も楽しいとわかりました。

　　　講評　　　sinoti

　以前書いた作文より、すごくよくなりましたね。字数は９００字以上あるのに、すっきりしているのでとても読みやすくなっています。
　〇〇先生に関するエピソードがうまく整理されているのがポイントです。具体的なエピソード（男の子を追いかけまわしたこと、クラスの目標を決めたときのこと、ききほさんが怒られたときのこと、川場移動教室のこと）をならべるだけでなく、それぞれのエピソードの前後に「説明する文章」が入っていますよね。それがとてもいい働きをしているのです。
　たとえば、「大爆笑のなか、給食が始まりました。」「というのは、〇〇先生のおもしろエピソードです。」「〇〇先生はおもしろいことが好きだと言っていました。」「こういうことがあってから、〇〇先生の授業が楽しみになりました。」といった文章がその役目をしています。こういう文章があると、作文を読んでいる人が頭の中をとても整理しやすくなります。
　最後の「先生がユーモアたっぷりだと、授業も楽しいとわかりました。」という感想もとてもいいですね。