国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   食べると同時にフン?   ひんこ

  ふつう、草食のほにゅう類で小さいものは、葉だけを食べるということはせず、もっと栄養がもりもりとたくさんある果実、種子や、いもを食べるようだ。小さいほにゅう類は、多くの食べ物を必要とするから、草だけを食べて生きるのがむずかしいからだ。
 一方、ウシやヤギなどの反すう動物は、いくつもの部屋に分かれた大きな胃袋をもち、この中に単細胞生物やバクテリアを共生させている。これらの共生び生物にセルロースを分解させ、それを自分の栄養にする。だから、アオムシと同じで草を食べるが、細胞質だけ食べて、あとはすてるのとはまったくちがう。反すうなどという芸当ができるのも、大きな胃袋をもてるだけ、体のサイズに余裕があるからだろう。
 草を食べるということは、重い胃袋をかかえるわけで、移動はそんなに気楽にできない。イモムシのように移動するのがむずかしかったら、子孫をばらまいたりすることや、子供のためのいい環境さがしをするのも無理だろう。だから、十分育ったら飛び回ることにした。
 幼虫自身はあまり動きまわれず、環境を選ぶことはできないが、親がかわりに選んでくれるようだ。
  親がかんきょうを選ぶのだったら、私の住んでいた家の庭は、環境がよかったのだろう。
  家の庭には、草が信じられないほどボウボウに生えている。そこには、バッタ、カマキリ、トカゲ、ヤモリ、アオムシ、など数え切れない数の虫が住んでいる。まるで虫用のマンションがあるみたいだ。それだけ大量の虫の中で一番注目されているのがこれ。アオムシ。クネクネと体を動かして一生けんめい進んでいく姿が、かわいくてたまらないのだ。かわいいのを美しくなるまで見たかったから、庭の中からさがし出して、飼ってみる事にした。つかまえた!と思ってながめていると、なんと!目のもようがついているアゲハチョウの幼虫だったのだ。
 さっそくキャベツをあげた。ミカンの葉を食べるはずなのだろうが、びっくり!とんでもない速さでムシャムシャ食べ始めたのだ。たったの五分でのキャベツの葉を半分たいらげた。5センチという小さい幼虫のわりには、キャベツの葉を半分食べるのは、けっこうな量だと思う。でも、そう思ってはまちがいだ。たくさん食べてくれるのはうれしいが、そのかわり半端じゃない量のふんを、食べるのと同時に落としている。食べるのと、フンを落とすのと同じ時にするなんて、れいぎの無い事だと思う。
 そうして3週間たった。糸を引いて、りっぱなサナギになっていた。ふつう、羽化する時より長い間サナギのままだった。死んでしまったのかもしれない、と思って、外にサナギをそっと置いておいた。
 私の周りには、5,6匹のアゲハがいるが、私のアゲハが羽化しなかったことから、30匹、50匹、100匹の幼虫の中から、たったの5,6匹しか羽化して飛び回ることができないことがわかった。
  一方、学校でアゲハを飼った時、見事羽化した。そのアゲハは、幼虫の時に、他の虫に足を二本ちぎられた。四苦八苦しながらも美しいちょうに変わった。でも、そのちょうは、他のとちょっとちがった。幼虫のときに足をちぎられたからか知らないが、羽が両方とも一部かけていたのだ。私たちで育てたちょうは、しょうがいのあるやつだったのだ。自然に放す時期がやってきた時、みんなで安全にすごせるように願った。自由になったちょうは、外を一回見回した。そして、教室の何かの花に止まった。そして、いつまでも動かなかった。時々、パタパタと、飛ばないけど羽を動かした。ちょうにしてくれてありがとうとでも言っているのだろう。次の日の朝、やっと飛び立った。飛び立つ前に5秒ぐらいこっちを向いて動かなかった。お礼や最後のあいさつをしたのだろう。とつぜん、地面をけって、外の世界へのトビラを開けて、空の電車にでも乗るようにまっすぐ飛んでいった。
 私は、なぜ学校で育てたちょうが絶対羽化するのかが不思議でたまらない。家で育てたのが羽化するのを見た事がない。何がちがうのだろうか?

   講評   sumomo

 ひんこんさん、今週は感想文でした。しっかり要約ができましたね。要約をすることで、長文をしっかり読む込むことができますね。今週の長文では生き物の生態の一部がわかりましたね。
 ひんこさんがあげはの幼虫を育てた時の様子もとてもくわしく述べられました。キャベツの葉をモリモリ食べている幼虫を見て、目をまるくしている様子が想像できます。また、学校で飼っていた幼虫が羽化して飛び立つときの「あいさつ」もおもしろいですね。あげはをまるで人間のようにとらえて書いているところがユニークです。これからも生き物への目をしっかり育てられるといいですね。


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