創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   散らかった部屋   クローバー

 今日は家庭訪問の日だ。昨晩母が苦労して片づけたおかげで、かなり快適そうな子供部屋になっていた。日常とは違う、とってつけたような空気が充満している。だが机の引き出しを開けてみると、昨日捨てなかった小物類がゴチャゴチャと入っていた。やがて先生がやってきた。十五分余り和室で話をした後、先生と母が子供部屋にやってきた。先生は私の机を見て、「お、机の上もきれいになっているね。だけど引き出しの中はどうかな」と言って引き出しを開けた。ゴチャゴチャな引き出しの中を見た先生はプッと吹き出し、私と母は赤面した。先生が帰った後、母は「アンタ、もっとしっかりしなきゃだめじゃないの」と言ったが、私は軽く聞き流した。
 私の部屋もももこの部屋と同じように散らかっている。アレルギーの私が掃除をするとくしゃみが止まらなくなるほどだ。きっとももこの部屋よりも散らかっているのではないかと思う。母は入るのを嫌がるし、机はものだらけで勉強ができない。重ねると毎回のようになだれが起きるほどだ。まるで障害物競走をする部屋のようだ。その部屋を片付けたことは何度もある。お友達が来る前、その何日か前に母た二人で一生懸命片づけた。でも、やっぱりももこと同じく「つっこみ方式」や「山作り方式」で片づける。すると、お友達が帰った後、私がみんな広げて余計に散らかるのだ。母は真面目にキチンと片づけるから、すぐに部屋が散らかるのをみると
「もう。せっかく片づけたのになんですぐにいつでもこうなるの。もう今度から一緒に片づけしてあげないからね。」
とみけんにしわをよせて私を見る。また、テストでケアレスミスをすると、
「勉強する部屋がああだからミスをするの。」
といつもあきれられる。そのうち部屋の掃除をしなきゃと思っているが、なかなかできない毎日だ。
 私の母は私と同じく片づけがあまり上手ではない。だから、きっと子供の頃の母の部屋は散らかっていたのだろうと思って
「ママは子供の頃、部屋きれいだった?」
と聞いてみた。すると、
「あんまりきれいじゃなかったよ。」
とにやにやしながら言った。
「でも、散らかると、きれい好きの弟が片づけてくれたんだ。」
と言った。私もきれい好きでそのうえ優しい兄弟がほしいなあ、と思った。
 人間は誰でも汚いものは嫌いである。でも、その汚い所をきれいにしようと思ってから、実行するのに時間がかかる。その間に部屋はどんどん散らかり、結局誰かがとても辛い掃除をすることになる。私にとっては難しいことだけど、自分の部屋ぐらい、きちんとしておきたい。それでケアレスミスが必ず減るという証拠があったら今すぐに掃除を始めるだろう。

   講評   hoemi

《構成》 長文の内容を簡潔にまとめることができました。
《題材》 整理整頓をしなくてはという気持ちはあっても、なかなかできないのが現状だよね。必要に迫られて初めて重い腰をあげる…というのが大体の人に共通しているところだと思うよ。お母さんも子供の頃はきっと〇〇ちゃんと同じような経験をしたことがあるのではないかな?先生は、数え切れないくらいの経験を持っているよ…
《表現》 〇〇ちゃんの部屋がどれだけ散乱しているかをうまくたとえることができましたね。でも、汚い部屋には汚いなりの秩序というものがあるのも事実だよね。
《主題》 〇〇ちゃんの言う通り、誰でも整った環境の方がいいよね。常に整理整頓された環境を目指すよりも、居心地のよい環境を心がけると自然に掃除も身につくかもしれないね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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