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家庭学習をどのように進めるか 4(英語の基礎)  2012年7月20日  No.1585
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 英語の勉強法の基本は、国語の勉強法に似ています。それは、問題を解くような勉強の仕方ではなく、まず英文を丸ごと自分のものにすることです。その土台の上に、文法的な知識を身につけていくことです。

 英語を自分のものにする方法は、教科書の音読と暗唱です。教科書1ページを繰り返し音読していると、20回か30回読んだところで、全文が暗唱できるようになります。これが英語力の土台になります。

 高校入試、大学入試の英語では、長文を読ませてその内容を問うような問題がよく出されます。だから、英語の長文を読む力をつけるとともに、国語の読解力をつけておく必要があります。大学入試の英語では、国語の読解力を要とする部分がかなりあります。

 英語の長文を読む練習は、英語の本の読書です。英語の暗唱と英語の読書が、英語の勉強の土台になります。もちろん、入試前の勉強では、入試問題集の長文を読む練習をしていきます。

 では、英語は、いつから勉強したらいいのでしょうか。日本人の場合、小1から小3の間に、日本語脳が形成されます。だから、この時期に英語の勉強をしすぎると、日本の発達に問題が出てくる可能性があります。

 一方、小4から小6にかけては、外国語を習得する能力が、ちょうど成長途上にあります。だから、小1から小3にかけては、日本語中心の勉強を行い、小4から小6にかけて英語の勉強をするのが理想です。

 英語の音声はCDで練習します。日本語による説明の入っていないもの、DVDなど画像の入っていないものが条件です。CDを聴いて練習する場合、上の子が小4以上で、下の子がまだ小3以下であることがあります。すると、上の子の聴くCDによって、下の弟や妹の日本語脳の形成が阻害される可能性もあります。だから、小さい子がいる場合の英語の音声練習は、ヘッドホンを利用することです。

 日本語の音声であっても、テレビやビデオやCDがいつもつけっぱなしの環境では、小さい子供の感情面での成長が遅れることがあります。小さい子がいる場合は、テレビやビデオは見たい人だけがヘッドホンをつけて見るという配慮が必要です。なぜテレビやCDにそういうマイナスの影響があるかというと、その子の置かれている状況に関係なく意味のある言葉が流れてくるからです。例えば、気候が穏やかで晴れ晴れとした日なのに、テレビで鳴き声や叫び声が聞こえてくると、小さい子供の感受性は混乱します。おかしくもないのにテレビの笑い声が聞こえたり、それが突然コマーシャルに変わったり、というような変化に、子供は感情的対応することができないので、言語と感情の結びつきを持たない子になってしまうのです。

 しかし、小4以上は、もうそういう心配はありません。日本語脳が確立しているので、英語を聞いても日本語脳の発達が遅れるということはありません。また、状況に関係のない音声が流れてきても、事情がわかるので感情面の混乱も起きません。

 さて、英語の文章を暗唱する場合、会話中心の文章よりも、説明中心の文章の方が実力がつきます。その点で、現在の中学校の英語の教科書に見られる会話中心の編集には問題があります。

 小4から英語の勉強を始めると、まだ単語の意味も文法もわかりません。しかし、ここで勉強的に単語や文法の説明を始めると、日本語的な英語の勉強をすることになってしまいます。英語の勉強は、日本人の場合は特に日本語脳の問題があるせいか、他の国の人が英語を学ぶのとは違った難しさがあります。また、そのため、日本人に有効な英語の勉強法がまだ確立されているとは言えません。しかし、これからの家庭学習では、次のような形が主流になっていくとおもわれます。(つづく)

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