小学3年生以上は、作文の題名が決まっています。
題名が決まっている課題では、お父さんお母さんに取材することが大事になってきます。
例えば、「私の好きなスポーツ」という題名で書く場合、自分の体験だけで書くこともできますが、それを両親に取材することによって実例が立体的になっていきます。
その複数の実例を一つにまとめる感想が、作文の主題になります。
実例が複数あると、主題はその複数の実例に共通する、より抽象的な主題になってきます。
それが、小学校5年生以降の主題中心に考える作文の元になっていくのです。
もし、自分の体験実例をひとつ書くだけでそのまま感想を書くとすると、その体験が面白かったとかつまらなかったとかいう、体験に密着した感想になってしまいます。
それでは、深い感想というのは出てきません。
感想を深めるために、複数の実例で立体化していくことが大事なのです。
そしてまた両親に取材した話は、そこに両親の生き方や考え方が自然に盛り込まれています。
そういう話を聞くことが、子供にとって作文を書くこととは別の考える勉強になっているのです。
▼お父さんお母さんに聞いた話(寺オン作文の授業から)
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
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難しい本で、しかし興味を持って読める面白い本というのはなかなかありません。
難しくて面白くない本か、面白いが内容が薄い本が、どちらかであるのが普通です。
しかし、両親との話は、難しい内容を興味を持って面白く聞けるように話してくれることが多いのです。
だから、両親と話をする機会を増やすと、子供の考える力が育っていくのです。
小学4年生までの作文の課題では、親がそれほど準備しなくても、子供にいい話を聞かせてあげることができます。
しかし、小学5年生以上の課題になると、親が事前に似た話を考えておく方がいいのです。
例えば、食事の習慣における日本と欧米の文化との違いなどという話を、お母さんが台所で大根かなにかを切っているときに突然聞かれても、すぐにはいい話は出てこないからです。
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