対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

これまでの全記事
言葉の森の算数数学の勉強法――1冊の問題集を完璧に仕上げる  2022年2月21日  No.4427
ホームページの記事は→4427


https://youtu.be/H-UvZRZALQE

 私の子供が中3のときの夏休み、高校入試の数学を見てやろうと思い、
 近所の進学校だった私立高校の入試問題を解いてみたら、ほぼ0点(笑)。
 私は、高校時代、進学校で理系選抜クラスに入れられ、数学もいつも上位だったから驚いた。
 こんなに、難しいんだ……^^;。

 そこで、夏休みに、子供の数学の勉強を見てやりながら、
 問題集の解説を見てもよくわからないという問題だけ、1日に何度か一緒に考えた。
 すると、夏休みの終わりには、私自身が、難関校の数学の問題をほとんどすべて解けるようになっていた。(゚○゚)!
 子供も、3冊の問題集を繰り返して、全部解けるようになった。それで、数学の勉強法に開眼した。

 もし、当時、私が暇だったら、子供に数学を教えてやろうとしたかもしれない。
 そうしたら、子供の勉強も、あまり進まなかったに違いない。
 学習塾の講義形式の授業なども同じ。人に教わる勉強は、きわめて能率が悪い。
 自分で問題を解き、わからないところは解説を見て、それをできるようになるまで繰り返す。

 同じやり方を、その後、言葉の森の中3の生徒のお母さんにも教えたら、
 やはり同じように、成績が上がり、学区のトップ高に合格した。
 そのお母さん曰く。「最初は塾に行かせようと思ったが、家で私がやってよかった」
 子供に問題集をやらせ、わからない問題だけ、一緒に解法を見て考える。

 答えのある問題だから、普通の人が解法を見て考えればわかるようになっている。
 あとは、本人が、その問題をできるようになるまで、繰り返す。
 1冊を5回繰り返すころには、すべてできるようになっている。
 問題は、できなかった問題だけ繰り返す勉強は苦しいので、普通はやりたがらないことだ。

 和田秀樹さんは、灘高生だったころ、数学が苦手だったが、
 あるとき、解法を全部そのまま覚えることにしたら、
 めきめき数学の成績が伸び、東大医学部に合格し、
 今も元気に活躍している。

 本多静六氏は、苦学して(現在の)東大に入ったが、1年目の数学で赤点を取り、
 支援してくれた人や両親におわびをしようと、井戸に身を投げたが、偶然助かり、
 一転、考えを切り替え、やりなれていた暗唱法で数学の例題をすべて暗唱すると、すぐに数学が得意になり、
 やがて、先生から数学の天才とまで言われるようになり、卒業時には恩賜の銀時計をいただくまでになった。
(恩賜の銀時計は、首席の卒業生に贈られる。)

 このような例は、ほかにも多い。
 例えば、「数学は暗記科目である」を書いた渡部由輝氏など。
 渡部さんの「小学校からの東大入試戦略」は、おすすめの本の1冊だ。
 タイトルは、何だが、中身は密度濃く、誠実に書かれている。

 ひるがえって、私の高校時代の勉強法を考えてみると、
 わからない問題があると、夜の街を1時間以上も歩いて考えることがよくあった。
 受験数学は、森毅さんの言う学問の数学と違って、答えのある世界だから、
 考えるのではなく、すぐに解法を見て理解するのが正しい勉強法だった。

 だから、数学の勉強法は簡単だ。
 1冊の問題集を、できない問題が1問もなくなるまで繰り返し解く。解けない問題は、すぐに解法を見て理解する。
 簡単に解ける作業的な問題は、やらない。もちろん、作業的な宿題もやらない。
 1冊の問題集が完璧にできるようになると、なぜか新しい問題でも、自然に解き方がわかるようになる。

 この数学の勉強法の基礎にあるのは、
 第一に、文章力というか、思考力で、解法を理解するためにはこれがいちばん大事。
 第二に、記憶力。子供時代に暗唱力を鍛えておくとよい。
 第三に、反復学習法で、同じ1冊の問題集を繰り返し徹底して解くこと。
 第四に、かけた時間。しかし、できなかった問題だけを繰り返し解く方法なら、時間はかなり短くて済む。
 いずれも、普通の人なら誰でもできる。

 そこで、今、力を入れているのが、基礎学力コースの暗唱と、今後、広げる予定の算数数学クラスだ。
 今まで、こういうのをあまりやらなかったのは、作文教育とオンライン教育の方法を考えるのに忙しかったからだ。
 何しろ、すべてオリジナルにやっているから時間がかかる。
 そこに、プログラミングが関わるからなおさらだ。

 ところで、算数は、小4までは簡単で、小5から急に難しくなる。これは算数に限らず全教科共通だ。
 そして、子供は、小3までは親の言うとおりに勉強するが、小4からは自分の力でやりたがるようになる。
 だから、小4からは、友達と一緒に勉強する方が勉強が進む。
 しかし、高校生になったら、ひとりで勉強するのがいちばん。

233-0015 233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9063
 
 同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
算数・数学(22) 勉強の仕方(119) 

 コメント欄
コメントフォーム

言葉の森の算数数学の勉強法――1冊の問題集を完璧に仕上げる 森川林 20220221 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。 お名前(ペンネーム):

 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)

電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)

Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」