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コンクールに入選する作文と、その後の対策――中高生になったときに必要になる思考力を育てる読書を  2023年5月12日  No.4725
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 ある作文コンクールに入選した子5人のうち、4人が言葉の森の生徒だったことがありました。
 ちなみに、先生は、その作文に何の手も加えていません。
 普段の勉強の中で、自然に上手な作文を書くようになっているのです。


 ところで、作文が超苦手という子もいます。
 作文というものは、表面に出た結果であって、その根には、読書不足と対話不足があります。
 しかし、こういう子供たちでも、気長に作文の勉強を続けていると、本も読むようになり、親とも話をするようになり、やがて見違えるような作文を書くようになるのです。

 しかし、それは、かなり時間がかかります。
 算数数学や英語は、本気で1ヶ月勉強すれば、すぐに成績が上がります。
 しかし、作文と国語読解は、一生懸命勉強を続けて、忘れたころに成果が出てきます。
 その期間は、大体半年です。
 更に、上達が明らかにわかるようになるには、1年かかります。
 それを待てない保護者も多いのです。


 さて、小学生で作文コンクールに入選するような子には、次の目標があります。
 それは、中学生や高校生になってから、つまり、大人になってからも立派な文章を書けるようになることです。

 小学生の作文の評価のほとんどは、題材と表現です。
 面白いことが上手に書いてあれば、それがいい作文の条件になります。

 小学生の作文で必要になるのは、お母さんの役割です。
 ひとつは、いい題材を見つけることに協力してあげることです。
 もうひとつは、お母さんやお父さんの似た話をしてあげて、子供の題材の幅を広げ、語彙を増やすことです。


 しかし、中高生の作文の評価は、題材と表現の評価のほかに、構成と主題が加わります。
(構成、題材、表現、主題というのは、言葉の森の独自の用語です。)

 作文を書くのが得意だと思っている中高生の多くが、小学生レベルの作文の評価を考えています。

 ここで、質的な転換が必要になります。
 そのための方法は、難読です。

 小学生で楽しく物語文の本を読んでいた子も、もっと難しい説明文や意見文の本を並行して読むようになる必要があります。

 中高生の読書のわかりやすい基準は、ちくまプリマー新書のように、中高生向けに編集された本のリストです。
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%83%BC%E6%96%B0%E6%9B%B8

 中高生向けの本には、岩波ジュニア新書もあります。
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8

 子供の成長のために、本代は最優先のコストです。

 たまに、本をあまり読まなくてもいい大学に入ったと言う人もいますが、そういう人は、社会人になってからの進歩がありません。

 今の子供たちは、受験勉強中心の生活をしているために、読書から遠ざかっている人がかなりいます。
 読むとしても、物語文の本が中心です。

 もっとしっかりした説明文、意見文の本を読む必要があります。
 これから必要になるのは、知識ではなく思考力と創造力と共感力です。


 ただし、小学校低中学年のうちは、楽しい物語文で読書の時間を増やすことが優先です。
 だから、「かいけつゾロリ」のような面白い本がいいのです。
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%81%8B%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%A4%E3%82%BE%E3%83%AD%E3%83%AA

 小学校低中学年でも読める説明文の本には、「理科好きな子に育つ ふしぎのお話365」があります。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08BCB3K69/

 大事なのは、面白いことです。
 つまらない説明文を薬を飲むように読むのでは、読書力はつきません。
 しかし、子供に読書力がついてくると、難しい本も面白いと思えるようになるのです。

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