https://youtu.be/0BAk2OedN0Q
●国語力の本質とは何か
国語力の本質は、読む力、書く力、考える力です。
国語力の本質でないのは、古文、漢文、漢字の書き取り、文法、文学史、部首の名前、書き順、故事ことわざ、熟語などです。
なぜ多くの人が国語力の本質を勘違いしているかというと、国語力が国語のテストで測られるものと考えているからです。
さて、国語力の本質の1つである読む力は、読解力として考えられていることが多いのですが、本当の読む力とは難しい文章をバリバリ読む力であって、読解のテストでいい成績を取ることではありません。
読む力と読解力のテストは一部共通しているところがありますが、読解問題はテストとして作りやすいから行われることが多いのであって、本当の読む力はテストが作りにくいためにあまり行われていません。
そこで、言葉の森が考えているのは、本当の意味で読む力をつける推薦図書検定です。
言葉の森は読解検定も行っていますが、それは読解力というテストに対応するための便宜的な勉強という面もあります。
本当に行うべきなのは、読解テストでいい成績を取ることよりも、本当の読む力をつけることなのです。
●記述問題が重視される理由
次に、書く力について考えてみると、現在の書く力は、記述力という試験の形態で行われていることが多いと思います。
国語における記述の試験はなぜあるかというと、その理由は2つあります。
ひとつは、読解問題の質の良いものを作るのは大変だからです。
だから、東大の国語の問題は、読解問題ではみんなができるような問題までしか作れないので、記述の試験が中心になっているのだと思います。
しかし、記述のテストは、作るのは簡単ですが、採点が難しいという面があります。
記述の問題が行われているのは、小論文の問題にすると、問題を作ることは簡単ですが、採点がさらに大変になるからという事情もあります。
このほかに、国語の問題量を多くして、生徒が解ききれないような問題を出すことによって差をつけるというやり方もかなりあります。
●受験で見られる「読み切れない問題」
今はどうか知りませんが、昔のある有名私立大学のある学部の入試問題がそういう問題でした。
高校3年生で読み切れる人はまずいないだろうという問題でした。
言葉の森の生徒は合格しましたが。
また、現在のあるトップクラスの都立高校の推薦入試の問題は、中学3年生でまともに書ける人はまずいないだろうという問題でした。
言葉の森の生徒は合格しましたが。
もう1つ、最近受験作文コースで指導したある私立大学の推薦入試も非常に長い文章の問題でした。
言葉の森の生徒は合格しましたが。
●テストする側の都合による国語試験
これらは結局、読解問題は作るのが大変だし、記述問題は採点が大変だし、小論文の問題になるとさらに採点が大変になるので、時間内に読みきれないほどの量と質で差をつけようとする、テストする側の都合によるものです。
今行われている記述問題は、結局、読解問題と作文小論文問題の両方の大変さを避けるために行われている妥協の国語力となっています。
しかし、記述問題の評価がまともに行われているとはあまり思えません。
昔、都立の中高一貫校がホームページに載せていた模範解答例が全然模範になっていないと思われることがありました。
東大の現代文の記述問題の赤本の模範解答の中にも、模範になっていないと思われるものがありました。
●要約力だけでは本当の国語力にならない
記述問題に似ていますが、要約を書かせる問題も、本当の国語力を測るとは言い難いものがあります。
要約はコツさえ分かれば、読解力や記述力に関係なく、誰でも上手に書けるようになるからです。
●作文小論文こそ本質的な国語力の評価
従って、本当の国語力とは、ある程度長い文章を読ませて、それに対して600字から1200字の作文を書かせることによって評価されるものになると思います。