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無理のきく勉強法(1)―構成図を使った作文の書き方  2010年7月4日  No.951
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 作文というのは、無理のきかない勉強でした。

 昔、ある生徒が教室に来たとき、送ってもらう車の中で、お母さんに何か叱られたらしく、半分泣き顔で入ってきたことがありました。そのときに書く課題の題名が、「楽しかったこと」のようなものだったということがありました。悲しい気持ちでいるときに、「楽しかったこと」という題名の作文は書けません。これが、作文の勉強が、英語や数学などほかの勉強と違うところです。

 作文の勉強は、感情を伴うものなので、書けないときに叱って書かせるようなことはできないものでした。

 ところが、子供によっては、準備不足で書くことを決めてきてこなかったり、そのときの課題が書きにくいテーマだったり、たまたま気分的にやる気の出ないときだったりするという状態で教室に来ることがあります。

 そういうときに、その子供が甘えて、「今日は書けない」などと言うと、いくら先生や親が、「こういうこともあるでしょう」「ああいうこともあるでしょう」と水を向けても、なかなか書き出すことができません。

 このように、小学校低中学年の子が作文を書けないとき、家庭でうまく対応する方法があります。

 その方法のひとつは、親が続きの文を言ってあげることです。親の言ったとおりに何行か書いていくと、子供はそのあと自然に自分で続きを書けるようになります。

 もうひとつは、構成図を使うという方法です。子供を横にすわらせて、お父さんやお母さんが子供と話をしながら、構成図の枠を埋めていきます。子供がやる気のないときでも、半分尋問のように(笑)、叱りながらでもいいので話を聞いてどんどん枠を埋めていきます。

 質問しても話があまり出ないときは、似た話に広げていきます。例えば、「おふろ」という作文の課題で、お風呂の話題が尽きたときは、お風呂でもぐったこととか、石鹸(せっけん)が目に入って痛かったこととか、小さいとき親と一緒にお風呂に入ったときのこととか、お風呂の掃除をしたこととか、旅行に行って温泉に入ったこととか、話の幅を広げて聞いていきます。

 構成用紙の枠が全部埋まったところで、「これで作文を書いてごらん」というと、ほとんどの子は喜んで書き出します。

 構成図は、よく書ける子の場合は作文のシミュレーションとして、あまり書けない子の場合は作文の呼び水として使っていくことができます。

 構成図を使うと、作文はかなりの程度まで無理のきく勉強になります。

構成図の書き方https://www.mori7.net/mori/mori/kouseizu.html


 ところで、小学校高学年、中学生、高校生の生徒が、作文の続きをなかなか書けないときの対応は、少し異なります。これは、心理的に書けないというよりも、内容が理解できなくて書けないということだからです。

 言葉の森の生徒が家庭で作文の勉強をしているとき、作文を書けない状態が10分以上続いたら、迷わずに教室に電話で相談してください。追加の説明をすれば、ほとんどの子が書けるようになります。

 担当の先生は、一般に、子供が普通に理解できていることを前提にして説明します。しかし、その説明で書けなかった場合、教室に電話をしてくれれば、教室では、その子がよく理解できなかったことを前提にして易しく説明し直します。それで、ほとんどの子は書けるようになるのです。

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