対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   みんなちがって、みんないい   キティ

みんなちがってみんないい
『根元の方では雨の日に土のはねかえりを受けて、うすぎたなくなったのもある。そういうのを見ていると、人間の社会と同じだなあと思ったりする。頭の良いのもいれば、悪いのもいる。美しい人も、そうでない人も、病気の人も、健康な人も……、いろいろな人がいる。人はそれぞれ花のように少しずつ違う。』
 『風の旅』の著者、星野富弘さんは私の好きな作家の一人だ。
 私も、時々「あの人はこういう人。」とほんのわずかしか知らないうちに決めつけてしまうことがある。ついそんなふうに他人にもしゃべってしまう。そしてその人とずっと付き合っていくうちに、第一印象と全然違うことに気づいて恥ずかしくなったことがある。
 一期一会いう言葉がある。一期一会とは、出会った人とはもう二度と会えないかもしれないということだ。だから私は人との出会いを大切にしている。
 夏休みに私は作文教室の中根校長先生と私の裕子先生にお会いした。短い時間だったが、私は二人の先生のことがよく分かったような気がする。
 中根校長先生の第一印象は、『コチコチに真面目そうな人』だった。しかし、ずっと話しているうちに、とってもおもしろい先生で動物好きだということが分かった。裕子先生は一瞬パッと見た時から優しそうな人に見えた。お母さんに比べてずっときれいだった。(『夏目雅子』に似ているとお母さんが言っていた。)話しているうちに意外と真面目な人なのかなと思った。このように人にたいする第一印象とはまったく当てにならない。先生がたとはたったの四十分間しかお話ししていないが、もしかしたらもっと違う人たちカモしれないのだ。
 だから私は(この人は、こういう人なんだ。)と勝手に決めつけないぞ!と心にちかっている。しかし、そう決めたものの全く思いどおりにはならないこともある。
 私は金子みすゞのこの詩が好きだ。小学2年の教科書に載っていて、一度読んですぐに好きになった詩である。
≪私と小鳥と鈴と≫ 金子みすゞ
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
みんなちがって、みんないい。
 私も、『みんなちがってみんないい』と思う。みんな同じ考え方だと、新しい考えが生まれないからだ。それに、もしみんなでなにかをやって、間違いをしても、みんな同じ考え方だったらその間違いが分からない。でも他の考え方の人がいたら、その間違いが分かる。
 
 私の学校のお友達にいつも教えたがりの変わった子がいる。
 学校の休み時間のこと、 私たち(早苗ちゃん、恵ちゃんと私)は縄跳びをしていた。すると、りさちゃんが来た。
「それ、そうやってするんじゃないのよ。こうするの。」
と言って他の跳び方を教えてくれた。一瞬(りさちゃんはきっと私たちと一緒に遊びたかったんだな)と思ったが、こうして私たちはもう一つ新しい縄跳びの遊び方を習ったのだった。
 ここでもし私たちが、
「うるさいわね。りさちゃんは関係ないでしょ。」
と言っていたら、私たちは新しい縄跳びの跳び方を学んでいなかったはずだ。だから私は他の考え方の人も受け入れることはとても大切だと思う。みんなちがって、みんないい。を心にちかっていれば、たいがい
丸く収まるのだ。

『『花の絵を描き始める時、心は画用紙のように真白でありたいと思っている。同じ名前がついている花でもよく見ると、一つ一つが人間の顔が違うように、それぞれの表情を持っているからである。また同じ花でも、朝と昼ではほんのわずか色が変わっている場合が多い。』
と、著者はいっている。
 私も絵を描くのが好きだ。いつも花、動物、人などを描く時、自分の心も真っ白でいてほしいと思いながら画用紙に向かう。同じ魚や花の種類であっても同じ色にしたりはしない。もちろん他の色でぬったり、少しだけ違う顔、形にしたりもしている。
 私は、花は少し枯れていたってきれいだと感じる。それに枯れているのが混ざっていたってその方が自然だと思うからだ。みんなキレイだったらかえってヘンだし、みんな主役じゃつまらない。
 でもこれじゃお花屋さんには向いていないかな?
アサガオもいつも枯らしているし、ね。ェヘ

   講評   yuu


「みんなちがって みんないい」
 いい言葉ですね。私たち人間は、みんな同じ人間だけど(ときどき宇宙人も人間みたいなサルや犬もいるけれど。)遠くから見ていると、大人も子どもも男も女も、よく似た形をしているけれど、だけど本当はみんなちがっています。
 そして一番大事なことは、目に見える姿や形ではなく(大きさでもなく)みんなの中味はぜんぜんちがうものだということでしょう。
 お話の中に出てきた縄跳びの場面に女の子たちが登場しますね。(もちろんマリアちゃんが主人公なのですが!)
 縄跳びのとび方にみんなの工夫があるように、お話したり、心を開いてみると見えてくるものがどんどん増えてきますね。




 芸術家と呼ばれる多くの人はこの自然からのメッセージを、普通の人よりも敏感にキャッチしているひとと言えます。芸術家と言っても色々ですが、詩人をはじめ文学界の人もそう。絵画や写真。音楽家(指揮者・作曲家・演奏家・歌手)
 みんなみんな、自分だけの知識や経験だけでモノを造って(創って)ばかりいては、数年たったらすぐにネタぎれ。(←きれいな言葉ではありませんね。ごめんなさい。「材料が尽きる」という感じで受け止めてね)
 でも、新たに作品を生み出す力は『自然との対話』なのだそうです。普通の人が気にも止めないような、ささいな変化や発見に感動を覚え、絵に描き、歌を唄い、そして詩を書くのです。
 世の中がどんどん進歩し、「スピード」という言葉を聞かない日がないくらいです。でもそんな時代だからこそ、心をしずめ、やさしく穏やかな気持ちで日向ぼっこ(ひなたぼっこ)したり、空を見上げたりしたいですね。きっとみんなの中にある芸術家の芽がぐんぐん育ちます!!      
                  

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