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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本の意味   ミュウ

 みなさんには、まだ字を読めないころの読書経験がありますか。いや、これは矛盾していますね。字を知らなければ、読書はできない。言い直しましょう。字が読めないことを意識しつつページをめくり、「ここには何が書いてあるのだろう」と思い、もどかしい興奮を覚えたことがありますか    ちょうど開かずの間の戸を見るように。 手ごわい相手、理解できない書に行きあたると、文字の読めない幼児のように、その昔に帰ったようにもどかしく、「この本が読めたら」と足ずりしたくなります。歯の立たないものをかんだようなつもりになって、見当違いの解釈をすることも多い。だが、わたしにとっては、それこそが読書の楽しみなのです。
 私には、字が読めない頃の読書体験がある。これは母に聞いた話だが、まだまったく字が分からない時に、絵本を見て(読んでいたかは分からないが)、ページめくっていたそうだ。これを聞いて、私自身、びっくりした。それに、家でも幼稚園でも、毎日のようにたくさん読んでいたらしい(笑)。もしかしたら、おもしろいと思いながら、「ここには何が書いてあるのだろう」と思いながら読んでいたのかもしれない。その時はまだ文字が分かっていなかったからいいと思うが、それから何年かたった今、時々理解できない本に会うときがある。その時には、私はイライラするときがある。読めない漢字があったり、よく分からない意味があったときだ。そんな時、作者と同じく「この本が読めたら」と思う時がある。それは誰もが思うことであると思うが、思わなくては、本の読むレベルが上がっていかないとも思う。
 本は人間にとって、「心」というものをつくるものだと思う。本を読んでいると、悲しい本や楽しい本などがある。悲しい本を読めば、心の中に「悲しい」という気持ちができて、楽しい本を読めば、心の中に「楽しい」という気持ちができる。そのような気持ちは、本がなかったら・・・、本を読まなかったら心の中に生まれてこなかったかもしれない。つまり、本は一緒に悲しんだり楽しんだりするということがおもしろいと思う。

   講評   nara

 小さいミュウちゃんが、一心不乱に絵本をのぞきこんでいる……かわいいなぁ。おもしろいことに、小さい子はわからないことがあっても、そこを勝手に解釈したり読み飛ばしたりして、その本を楽しんでいる。大きくなると、「わからない→つまらない→いやだ」という思考回路ができてしまうのか、投げ出してしまいがちだね。しかし、ミュウちゃんが考えたように、いつかこの本の、作者の思いが理解できたら……と思いながら読んでいくことが大切だ。この点、しっかりまとめられたね。どこもつかえることなく、スラスラと読み進められるものは、自分の力の範囲内のものしか伝えてくれないとも言えるからね。
 最終段落は、すっきりまとめられた。私たちが自分自身で経験できることは、残念ながら限られている。本を読むことで、自分が知り得なかったこと・経験できなかったことを理解していく中で、心が豊かになっていくのだね。できれば、長文に取り上げられている「古典」についても、ミュウちゃんの考えを示せるとよかったかな。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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