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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然との共存   かな

 ラップランドの夏の森は、すべての生命によって奏でられる地球交響曲のコンサート会場といった雰囲気であった。しかし、ラップランドの森は、一歩足を踏み入れ、最初に出迎えてくれるのは、実はおびただしい数の蚊やブヨの大群なのだ。だから森に入る旅人は長袖、長ズボン、そして蚊よけ帽子をかぶるのが鉄則となる。ところが、私の立場だとそうはいかない。森の本当の美しさは、五感のすべてが解放されてこそ初めて見えてくる。ラップランドの森の夏は短い。蚊たちはこの短い夏の間に、必死で生きて子孫を残そうとしている。夏の森に侵入してきた私の肉体から血を吸いとろうとするのは森の自然の摂理そのものなのだ。
 どんなに文明が進んでも、人間は自然の一員なのである。それは今更変えることもできないし、これからも変わっていくことはないだろう。生きている以上、自然と調和していくしかないのである。自然は、私達に食べ物をあたえ、豊かな空気をあたえ、そして時には蚊のような虫も生み出していく。それらは、全て自然が必要としているから存在しているのだ。そして、それを拒否する権利は何物ももたない。全ての存在を認め、それと共存していく方法を見つけることだ。毎日が休みで、お金もたくさんある幸せな生活を望むのもかまわないと思うが、お金がなくても幸せは見つけられるし、毎日が休みではなくても楽しみは見つけられる。
 だが、今の世の中はキレイにできすぎていて自然を認め共存しようにも、できないことが多いように思う。周りにはビルが立ち並び、街路樹以外は緑をみることもない。だから、まずは社会が積極的に自然と一体になる。というよりも、自然の重要性に気付き、自然を大切にしていこうとする。そういうようなことができなければ、人間もまた自然に必要とされなくなってしまうだろう。第一、都会にある自然といったら蚊くらいである。もっと自然を増やして、自然と共存していく本当の意味を知らせなければいけないだろう。
 先ほども書いたように、都会の場合は自然の生き物といったら蚊くらいしか思い付かないのが現状である。仮に蚊と共存していくといっても、刺されたい放題にされるというのは間違っていると思う。血を吸われたくないから蚊をつぶすというのも自然の摂理だと思う。牛は尾を振って虫を寄せ付けないようにしているし、その他の動物も一日のうちに何万匹も殺され、死に、そしてまた何万匹も生まれてくる。油断したら殺される。それが一番わかっているのは、当の動物たちであろう。それでも殺されたなら運が悪かったとしかいいようがあるまい。「弱肉強食」弱いものが食べられ、強いものは食べる。その中で自然のバランスは保たれている。弱いものを食べなくなったら、強いものは死んでしまうし、弱いものは増えてしまう。最終的にはバランスがとれなくなりお互いに破滅の道を進んでいってしまうことにもなりかねない。
 だが、やはり自然と共存していくのは、同じ地球上に生きている生物として当然のことだと思う。「弱肉強食」の中にも、助け合いや支え合いはあるものだ。それもまた自然の素晴らしいところだと思う。そして、共存していく自然の中に蚊などのこちらが不快な気になる物がいたとしても、「それも自然だから」とうなずけるように自然の印象、そして価値をあげていくことではないだろうか。

   講評   jun


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