対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2426 今日1656 合計53992
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   自分の利益と相手の利益   こめ

 利益とは、もうけや得のことを表す。僕は、利益を自分と相手でつり合わせるということは、あまり見たことがない。どちらかが得、どちらかが損するということは、だいたい決まっているようである。僕は、かなり前にカードを集めていたが、その時に、かなり珍しいカードを普通のカードと交換されてしまったことがあった(笑)。これは、自分には損だが、もらった人にとっては利益となる。
 人間は、得もするし、損もする。だが、それでもどうにか損を減らし、利益を得ようと人間は努力する。だが、それにより、ある人には利益になるが、違う人にとっては損になってしまうということが起こる。店では、よく、大安売りをしているが、これは購入した金額よりも安く売ってしまうため、買う人にとっては利益になるが、会社は赤字になってしまう。僕は、自分の利益と相手の利益は、つり合うことが難しいのだと思う。
 前にも書いたが、ある人が利益を得ようとすると、他の人には損になるということが起こる。この中には、とてもずるいものもある。例えば、会社のもうけをどうしても上げたくて、ワン切りをし、通信障害を起こしたり、かけ直した人から高額のお金を請求したりする。客から高額のお金を請求する以外にも、悪徳商法などの利益をずるく得るものがある。最近、雪印食品や日本ハムなどの牛肉偽装問題が問題になった。これは、肉牛が狂牛病にかかっているか検査する以前に肉にされた牛を国が買い取って、焼却処分してくれるというものだ。これは、国産の牛肉でしか買い取らせてはいけないのに、これらの会社は、輸入牛肉を買い取らせていたという。これは、売れない牛肉を売ったので、会社には利益がある。しかし、国は、そのせいで買ったお金を損する。
 前から書いているが、自分の利益と相手の利益は、つり合いがとれにくいものである。普通の人は、なるべくつり合いがとれるように努力していると思うが、自分の利益ばかりを考えて、自己中心的に相手から利益をたくさん得ている悪い人もいる。自分の利益と相手の利益は、どちらの方を優先すべきか。
 確かに、自分の利益を優先した方がいいという意見がある。相手の利益ばかりを優先していると、自分はあまり利益を得ることができなく、損することになる。そのために、自分の利益となることを考えた方が良いのだ。だが、やりすぎは良くないと思う。その理由は、そうなってくると欲張ってずるいことを考えてしまい、犯罪につながりかねなくなってしまうからだ。
 しかし、相手の利益を優先した方がいいという意見もある。自分の利益ばかりを優先していると、相手はそういう人には関わらなくなってくる。店で、そういうことをやると、客が集まらなくなる。相手の利益を考えれば、相手からも信頼を得ることができる。多少損をするかもしれないが、「損して得取れ」ということわざの通りに、そういうことは大事なのである。
 自分の利益を優先するにしても、相手の利益を優先するにしても、どちらかが得をして、どちらかが損をすることには変わりがない。つり合いもなかなか取れないため、これは難しい課題である。しかし、僕は、自己中心的に利益を得ず、いろいろな人の利益を考えれば、少しはつり合いに近づいていくと思う。

   講評   yuu

                 
「利益のつり合い」。これはたいへんな問題ですね。簡単には答えの出ない問題だと思います。しかし、人によって「利益と感じるもの(こと)」には違いもあります。もちろん金銭的なことで言えば、絶対的な数値で多い・少ないを判断されてしまうことでしょう。多くの財を得ることで利益が伸び、損失をこうむることで利益は減少していきます。だからこそ、ここで言う「利益と感じるもの」の違いは、金銭だけにこだわったものではなくなってきます。つまり「うれしいと感じること」・「良かったな、と思えること」「望むものを手に入れられること」。これこそ財布の中身が軽くなっていくのと対照的に増えていく精神的な利益なのかもしれませんね。



 働いていると誰もができるだけ多くの利益を得ようとするはず。そして手に入れた利益を、自分が望んでいた「もの」・「こと」に姿を変えていくことでしょう。そしてまたどこかの誰かが、多くの利益を手に入れる。なんだか経済の話に飛んでしまいましたが……。そのようにして、我々は利益を得つつ、利益を分け合っているのかな、と感じます。
 前回の作文に引き続き、タイムリーな時事問題を作文の中にふんだんに取り入れてくれました。いつも問題意識を持って、周囲にアンテナをはっている崇明くんの努力ぶりが、とてもよく表れています。注目したいのは、いつも題材として時事を深く知っていてくれている点です。確かに、ニュースや新聞で「だいたいのこと」を知ることはできるでしょう。言ってみれば、テレビのニュースのトップニュースなら知っている…とか、新聞の一面に大きく載っていることならなんとなく知っているけれど…という人はたくさんいることでしょう。でも崇明くんのすごいところは、新聞の中の一番小さな字の隅々まで目を通してくれている熱心さです。事件が起こったときには誰でも注目しますが、その後どうなったのかは分からない、という人が多い中、事件や問題の推移を鋭く見てくれているような強い意欲を感じます。
 今日は進級テストの作文でした。問題なし!予想通りの満点です!!  

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)