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　　　心の休み　　　りんご

噴水は何の役にも立たないものである。言われてみればそうである。噴水は飲み水ではないし、浴びることもできない。しかも、水は同じところを循環しているだけなので、何物をも潤さない。噴水はただ水を噴き上げていればいいのである。だから、噴水に電気仕掛けの細工をしたり、照明で色をつけたりするのはよくない。
私も、噴水のように何の役にも立たないものを見つけたことがある。それは、筆箱や下敷きなど文房具のデザインである。筆箱はえんぴつなどを入れたり、下敷きはノートを書くときに下にしくものとそれぞれ役に立っている。デザインがあっても無くても筆箱や下敷きは役に立つ。でも、私は筆箱や下敷きなど文房具を買うときはデザインを重視して選ぶ。他には、ネックレスや指輪などのアクセサリーである。見た目は少し変わっても、アクセサリーをつけてもつけなくても人間であるということには変わりはない。
私はこのことは「花より団子」という言葉の反対のことだと思う。花より団子とは、花のように見た目がきれいだが役に立たないものより、団子のように役に立つもののほうがいいという意味だからだ。
人間にとって役に立たないものとは心の休みどころだと思う。意味のあるものばかりだと疲れたり、あきてしまうからだ。
無地の服、無地の筆箱、文字しか書いていない教科書・・・・・・・考えただけでも疲れそうである（笑）デザインにしても、アクセサリーにしても結局は心の休みどころである。でも私はこれからデザインばかり重視しすぎて、消しにくい消しゴム、すぐ折れるシャー芯などを買わないようにしようと思う。

　　　講評　　　huzi