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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「自由」への第一歩   ひろりん

 自分で判断し決断し行動する。簡単なように見えて、実はとても難しい。だから、私たちはときに判断に困り、大勢の意見に依存してしまうことがよくある。しかし、最近それが子供たちによく見られがちなのである。他人依存であり、集団依存であり、状況に支配されやすい。さらに、自分がどう行動すればいいのかわからず、ひたすら誰かの「指示」を求める。これは優柔不断というレベルを超え、自分自身の判断や決断を、最初から放棄していると言ってもいいのだ。
 「他人依存症であり、集団依存症であり、状況に支配される」と筆者は言うが、最近の中学生(私たち)にもそれがよく見られる。例えば、いくつかの選択肢があるとする。普通なら自分で考え、自分に合うほうや自分が好きなほうを選んだりする。しかし、最近の中学生はそうではない。常に友達と同じ方を選びたがり、常に友達とあわせようとする。そのため、友達の選んだ方を聞いてから自分の選ぶ方を決めるのだ。それは自分の意見も何もない。なぜそんなことをいちいちするのか、というと他人と違うことをするのがイヤで、恥ずかしいのだ。だから自分からやろうという意識があっても、恥ずかしくて行動ができないので他人からの「指示」によって初めて動こうとする。
 しかし、それが楽しいか、というのには「楽しい」と答える人はいないだろう。私も前は他人依存症だったが、「楽しい」の「た」の字もなかった。しかし、最近私はだんだん自分から動くことの楽しさに気づいてくることができた。例えば部活で準備する時や行動する時に、人から言われる前に自主的に動いてみる。これが、結構楽しい。まじめとか、そういうことではない。自分から自由気ままに動けると、自分は「楽しい」と思えるものだと思う。
 最近の子供が「他人依存症」でひたすら誰かの指示を待っているのは、人の目を気にして、他人と合わせようとして、つい他人と同じことをしようとするからだ。だから、かえって他人と違うことをしようとすると、困惑してしまう。しかし、その「他人と違うこと」=「自由」ということに慣れれば、集団で生活するうえでもっと楽しいものになると思う。自由気ままにできる集団というのは、自分をもっとよいものにしてくれる。しかし、それは自分から「行動」を起こさないとできるものではない。自分の一歩で、集団が大きく変わるかもしれないのだ。

   講評   yuka

 自分に主題をあてはめながら、客観的に分析してゆく。今回は、その姿勢が最後まで貫かれていて、読み手にも説得力のある形にまとまっています。

特によさが際立っているのは、文章の構成。前回に比べ、格段によくなっているね!
現状を把握し、【なぜそうなのか】の答えを具体例を用いながら分析してゆく流れがとてもスムーズ。矛盾もありません。
また、潜在する問題点の解決方法まで提案してゆく、という前向きな結びも◎。より主張を際立たせています。よくがんばったね!

★本文「『他人依存症であり、集団依存症であり、状況に支配される』と筆者は言うが、最近の中学生(私たち)にもそれがよく見られる。」

の「言うが、」の部分、前後のつながりが少し不自然に響くね。

例えば「筆者の述べる『他人依存症であり、集団依存症であり、状況に支配される』という傾向は、最近の中学生(私たち)にもよく見られる。」としたほうが、より文章として自然に。


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