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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   個人の自立と相互の助け合い   こめ

 前途のヨーロッパの長所は、同時に短所をともなっている。強い市民意識は、非常にしばしば、せまくるしい、自己満足的な、そして利己的なにおいを発散させる。ひとの生活に無用に干渉しないかわりに、自分さえよければいいという態度が、ほのみえる。社会において1個の存在として通るということだけに最終の目的があるかのように、外的な立派さのかてに、空虚がのぞいている。
 僕は、この場面を読んで、ヨーロッパの様に、個人が独立している所では、自分勝手な人ができていくと思った。その理由は、自己満足的で、自分さえよければいいという態度がある人は、自己中心的だからだ。そして、ヨーロッパの人は、そんなに自分勝手だったのかなと思った。
 日本人は、相互の助け合いを行うことが多い。例えば、自分の手が届かないものを他の人が取ってくれたり、電車やバスの中で障害者やお年寄りに席を譲ったり(最近なくなってきたような…)する。このようなことは、いろいろな人との交流につながる。また、わからないことを人に聞いたりして、わからないことを少しでもわかるようにもできる。だが、このようなことでは、人の助けを必要とし、自分だけではあまり行動したりしなくなる。
 僕は、学校では、他人にわからないことを聞いたりすることがよくある。すると、聞いた人は、一部を除いて(笑)答えてくれる。また、他の人からわからないことがあって聞かれた時は、僕はわかることだけは答える。僕は、助け合うと、いろいろなことがわかっていいと思う。
 それに比べて、ヨーロッパの人は、個人が自立していることが多い。そのため、自分だけでいろいろなことができる。わからないことがあっても人に尋ねるということはしない。そのため、人との交流は少なくなりがちである。しかし、これではあまり手助けをするということがなく、それに合わせて自分のことばかり考えるようになってしまう。
 このように、日本人とヨーロッパ人は、他人との接し方が違う。どちらの方がいいか。確かに、ヨーロッパ人のように、個人が自立している方がいいという意見がある。いろいろなことを他人に頼ってばかりいると、自分に責任感がなくなったり、知識がつかなかったりしてしまうことがある。自立した考えを持った方が、他の人をまねない自分的な発想が出たりする。個人が自立すると、独立でき、他の人に左右されないのだ。
 しかし、日本人のように、相互の助け合いをした方がいいという意見がある。本文にも書いてあるように、個人が自立していると、自分さえよければいいということになって、自分勝手になってしまう。それに、助け合った方が、間違いを起こさずにすむ。相互の助け合いをすると、正しいことを知ることができるのだ。
 前にも書いたように、日本人と、ヨーロッパ人は、他人との接し方が違う。だが、両方長所と短所があり、短所は、克服するべきである。そのためには、日本人ならばヨーロッパ人の長所を、ヨーロッパ人ならば日本人の長所を取り入れるといいと思う。僕は、どちらにしろ、他人との接し方は、場合によって変えるということがいいと思う。

   講評   yuu

 難しい長文でしたが、崇明くんなりにやさしい読解に取り組んでくれたことと思います。このように感想文にしてみると、長文の内容がそれほど難解なものではなかったことに改めて気付きます。
 長文のことでひとこと言うとするならば、論理的を極めようとすることに加え、文学的に凄み(すごみ)を持たせようとすると、このような文章になってしまうわけです(笑)。おかげさまでとても難しく、なんとも理解に苦しむ内容になってしまって……。
 論理的は、あくまでも筋道の通った組み立てを心がけるものであり、文学的な表現のセンスとは、また違う側面にあるものでしょう。殊に、文学は「美しさ」や「すがすがしさ」、「潔さ(いさぎよさ)」というものを総称して「文学的だな〜!」などと私たちは感じるものなので、なるべく対象(読み手)を意識しながら、自己満足に走らない手法を考えていく必要があるでしょう。
 ヨーロッパと言っても広いので(笑)、ヨーロッパの人たちがみんな自己中心的なわけではないですね。同じく日本人にも自己流を貫き通す一匹狼(^^*) のような人もけっこういるものです。
 話に深みを持たせ、なお意見を強調するために、具体的な例を活用できるといいですね。たとえば、ヨーロッパの人々は自立心が強いようなので、それだけ自分の言動に対しては確固たる意見・主義をもっていることでしょう。つまり、強い意志と責任感の表れでもあります。これは、やはり日本人には劣っている部分でもあるわけですから、おおいに学んでいきたいものです。

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