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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   滅私奉公、なにが得?   あもい

小学校の歴史でも習う古来の日本の社会制度、主従関係、御恩と奉公の関係が今の日本の社会にも温存されたままなのではないだろうか。これが日本に「心のゆとり」を持たせない原因なのではないか、と思う。
日本人はよく働く。通勤に時間がかかるために早く起き、満員電車に揺られ、会社に着いたと思えば、汗水たらしながらせっせと働き、残業も少なくないほど、朝から晩まで働きっぱなしだ。しかし、アメリカなどでは、一日の労働時間、一週間の労働時間が決まっていて、特別なことがない限り、毎日だいたい同じ時間に帰ってくることができる。朝は車で会社へ、昼休みも含め一日の労働時間は8時間。子供が学校から帰ってくる時間には、家に着く。そして夜は家族全員で食事、団欒を楽しむ。これが理想的な生活習慣だと思う。日本にもこのようなシステムはなきにしもあらずだが、何かと残業、休日出勤が多い。なぜ、日本人はそこまでして働くのか。何の為に?お金の為?家族を養う、支えるためだろう。御恩のために奉公する。しかし、それが日本の場合、生活の中心、人生の優先順位が労働になってしまい、文化生活や家族団らんの時間は少ない。コレが日本の欠点。他の国では、個人の生活のうえに労働が成り立っていて、労働より家族との時間を大切にしているのに比べ、日本は労働だけで疲れてしまい、本当の目的である家族との時間には、やるべき本当の役割を果たせないのが現状だ。
労働と文化生活と家族の団欒、この3つのことが並行しないと、人間性のバランスが崩れてしまう。だからゆとりがなくなってきているのではないだろうか。

   講評   nara

 「滅私奉公」……公私のとらえ方として、日本人が好んで使うタイプの言葉だ。最近は少しずつ変化しているようでもあるけれど、まだまだこの意識は強い。日本人は、公に認められることで、私の存在意義を見出すという点があるのかもね。本来は、一番小さくて身近な社会である「家庭」について、あまり重きを置かないというか、重きを置いていないようにふるまっているのには、「私」を表に出すことははしたないことであるという刷り込みがあるからかなぁ。「個人主義」について考える機会が少ないから、妙に表に見えないように気遣ったり、逆にそれを必要以上にアピールしたりと、突出した反応になりがちなのだろうね。
現状分析はしっかりできている。では、どうしていけばいいのか? ここを少しでも具体的に提示していくよう、心がけよう。もちろん、高校生が考えることには限界もあるだろうし、未熟な面もあって当たり前。その上で、「こうしたらいいのではないか?」と考えることから、具体的な解決案が少しずつ形作られていくのだからね。
 【題材】と【主題】のキーワードは入れにくかった? 【主題】については、ぜひがんばって入れてみよう。「確かに……」は、英語で言えば「Yes,but〜」だね。反論に対して、「確かにそういう意見もありますね。しかし、私は〜だと思いますよ。なぜなら……ですから。」という意見の提示法だ。これは、一方的に自分の意見を押し込むのではない、スマートさもある。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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