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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   縁の“上下”の力持ち   FULLMOON

 農民は言う。「例えばよ、わかりやすく言えば、ミミズのいねえ土のことだな。硫安かければよ、ミミズは、即死すっから。ミミズがいねえとよ、土が固くなって、どうにもなんねえす。土が死んだっちことは、ミミズが死んだっちことだなあ。」ダーウィンは『ミミズと土』という書物を著し、多年にわたる研究成果をもとにして、自然の中でミミズが受けもつ役割について詳述し、もしミミズがこの世にいなくなったら植物は滅亡に瀕するだろうと結論している。
 ミミズといえば、とても微妙な存在だと思う。小学校低学年の男子なら、土を掘ったときの遊び相手、女子なら、嫌われ者、高学年から高校生あたりなら、会話の中の笑い者だったり、「Ting Ting」の代名詞(笑)だったり(ちなみに僕は“尺八”と呼んでいます/爆)する。でも、そのミミズが、意外とすごい存在である…らしい。長文にもある様に、ミミズが世界から消えると植物も全滅らしい。
 その“縁の下の力持ち”は、どんなところにもいることに気づく。例えば野球。今年でいうなら、今年の西武ライオンズなどだ。西武打線といえば、まず4番打者のカブレラだろう。55本のホームランを打ったおかげで優勝できたと思う素人さんも多いだろう。また、昨年の大阪近鉄の場合もT.ローズ選手の55を始め、中村紀、川口などのパワーヒッターがいた。例年の巨人軍もその例である。確かに、本塁打が出れば、安打でつなぐ野球よりも得点力は増すだろう。少し話はそれたが、そんなチームにも“縁の下の力持ち”がいる。西武には、トップバッターの松井が出たのをつなぐ小関がいたり、カブレラの後に座る和田がいる。特に和田の存在は大きい。彼が日本シリーズでとても不本意で、さらにチームは4連敗を喫したのがその証拠だ。また、彼と同じ役割だった磯部もそれである。やはり、“縁の下の力持ち”は必要である。
 その第1の理由に、“縁の下の力持ち”の言葉の由来どうり、表に出た、支える何かだけではとても困った時に、大変なことになってしまうのである。もともと、“縁の下の力持ち”の語源は、家の中にたくさんのデブがいたとき、床だけでは支えられず、普通は床が抜けてしまうのに、縁の下に力持ちがいて、床を支えているからこそ、床は抜けない、という語源である。そのとうり、何かしらの影の立役者がいるといないとでは、大きな差が出ることは、前述したし、例えば、今、とても売れているハリーポッターの本が出来上がるまでだって、著者のj・K・ローリングさんがとても目立っているが、印刷会社とか、製本する作業とか、書店への流通など、沢山の“縁の下の力持ち”がいるのではないか、また、とても必要ではないだろうか。
 第2の理由に、“縁の下の力持ち”がいると、その他の人が、とても安心した時間を過ごせるからではないか。“縁の下の力持ち”の語源をもう一回考えてみると、床の上にいる、そのデブたちは、安心した時間を送っていると思う。少し不安はあるだろうが(笑)。また、先ほどのハリーポッターの話だって、読者は、縁の下の力持ちがいたおかげで、楽しい読書タイムをおくっているだろう。もし、著者が一冊ずつ手作業で製本、一冊ずつ手書きで書いて、一冊ずつ読者に手渡しするなら、とてもではないが、『充実した』読書タイムにはならないだろう。
 しかし、ここまで考えて、1つ大切なことを忘れている気がするはずだ。それは、“縁の〝上〟の力持ち”の存在のことだ。語源から考えたって、床が、紙とか布だったら、支えるにも支えようが無いだろう。ハリーポッターの話でも、どんなに印刷会社や製本、流通が良くても、肝心のj・k・ローリングさんが良い作者でなければ、意味がないのだ。もっと大げさに言うと、支える物が無ければ意味が無い。「人」という漢字なら、単なる逆「ノ」の字のようなものだ。
 確かに、“縁の下の力持ち”は大事だ。しかし、それを意識しながら、“縁の上の力持ち”を大事にする心を忘れないで欲しいのだ。

   講評   jun


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