対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   私とみんな   しっぽ

 どの宇宙飛行士も、ある共通の体験をしている。それは、地球に住む生き物すべてがみんな一つなのだということを実感することだ。普段はそんなことを考えたりすることは無いのだが、宇宙に行って、ふと地球を見たときに、『地球は一つで、私ではなく、我々なのだ。』という意識が生まれたのだった。
 けれど、一般的に私たちが持っている感覚としては、「私」は一つの独立した存在であるということである。だから、自分の利益のことしか考えていない。私の部活(演劇部)では、中一、中二は演劇の基礎を身に着ける。中三からやっと御芝居作りを始められて、高一からはオーディションでキャストが選ばれる。演劇の力や実力は、中一、中二でものすごくよくつくので、今中二の私たちはお互い必死である。この間、私は先輩に「最近、中二になってからすごく成長したねー。」とほめられた。私はもちろんうれしかったのだが、その後、友達が私に、「あーぁ。中一の頃は絶対あなたに勝っていると思っていたのに追い越されちゃいましたヨ。」と言われて気分は急降下した(笑)。きっついことを言われたが、それに気付かないくらいみんな自分のことしか考えていないのである。こうして他の人を基準に自分を伸ばしていこうと努力すると良いのではないかと思う。
 けれど、全体の利益を考えることも時には必要である。私が小学生の頃、受験のために通っていた塾で、私たちのクラスは、例年にないくらい仲の悪いクラスだった。クラスだけでなく、学年全体でも仲が悪く、イジメがあったり、グループ同士で敵対しているところもあった。わからないところを教えあったりもしないし、良い勉強方法をみんなで共有したり、ということも無かった。先生からは、「こんなに団結力が無い学年は初めてだ。もっと、『みんなでがんばって、行きたい中学に受かろう』という気持ちがないとダメだ。」としょっちゅう説教をされた。その年は本当に実績が悪かった。みんなでがんばろうという気持ちも必要だと思う。昔話の『こぶとりじいさん』や『おむすびころりん』のように、始めに出てきた良い性格のおじいさんの後に、必ずと言っていい程登場してくる悪者じいさんは、結局自分の利益のことしか考えていないので失敗してしまうのである。『はなさかじいさん』に出てくるおじいさんのように、みんなが喜ぶから桜に花を咲かせよう、などと常に全体のことを考えている人が最後には報われるのだと思う。
 確かに、個人の利益を考えることも、全体の利益を考えることも必要だ。けれど、一番大切なことは、自分だけの利益にしても全体の利益にしても、いつも誰かの刺激や励みになっていることである。自分やその仲間だけの利益で終わらせるのではなく、お互いに高め合うような関係が必要だと思う。今は自分のことは自分で、というよりも、なんでもみんなで、という時代だ。こういう時代だからこそ、お互いに成長することが大切だと思う。

   講評   jun


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