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　　　自分の利益と全体の利益　　　たぬき

　宇宙飛行士たちは、宇宙である共通の体験をしている。ただ、その共通体験は、ほとんど無意識のうちに、直観的になされるものだから、必ずしも彼ら自身が認識しているとはかぎらない。宇宙から戻ってきた人の話を聞くと個人的な歴史や価値観、現在の環境などが関わってくる。この話の奥を探ってみるとある共通体験が見えてくる。ある宇宙飛行士は地球のすべての生命、そして地球そのものへの言い知れぬほどの深い連帯感がうまれた。
　自分の利益を考えることはもちろん大切だ。勉強にしても同じ成績の人がいれば「あいつには負けない」と思い互いに力をつけていける。サッカーの試合でもライバル校には負けられないのでどんどん力がついていく。でも自分の利益ばかり追求していって自分以外の人を考えなくなっていくのはいけない。
　しかし全体の利益を考えることも大切だ。僕は掃除があまり好きではない。けっこう掃除をさぼって部活に行ったり遊んだりしている。自分の利益にはなるが、ちゃんと掃除をやっている人にとっては「ずるい」と思われるし教室も汚くなっていく。どんどん悪いことが積み重なっていく。全体の利益を考えれば掃除をしなくてはならないと分かるだろう。昔話の「桃太郎」にしても『村の人たちを救う』という全体の目標がなければ、たかがキビダンゴのために命をかけなかっただろう。
　確かに自分の利益を考えることも、全体の利益を考えることもどちらも大切だ。「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない」という名言があるように自分の利益が他の人々の利益になるような行動をしなくてはならない。

　　　講評　　　jun

　誰にとっても自分の利益を考えることは大事なことだね。あたりまえのことですが、勉強にしてもサッカーにしても自分の力をのばすために切磋琢磨するのだね。自分の利益を考えるからこそ自分を高めていくことができるわけだね。
　一方、全体の利益を考えることも忘れてはならないはずです。ここは学校の掃除のことと昔話の実例を挙げることができました。全体の利益を考えたからこそ、犬、サル、キジはきび団子一つで鬼ヶ島に向かったのだね（笑）。
　結びもヒントを参考にまとめることができました。
　字数を伸ばすためには、複数の意見の実例をもっとくわしく書いていく必要があるね。新学期からは目標字数が1200字となります。まずは、800字を目指してやっていこう。

■「でも自分の利益ばかり追求していって自分以外の人を考えなくなっていくのはいけない。」という部分は、この段落の意見の反対意見となるので、ここから段落を変えた方がいいね。