対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2126 今日942 合計7940
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   生き方   かな

 生命とは、何かのことで一瞬にして消えていってしまうものであること、それが消滅すると共に、まるでばばぬきで手もとのカードをひきぬかれでもしたみたいに、自分の手もとに残るもの、これこそ「死」以外の何ものでもないという感じ。そこには恐ろしくて、しかも私の心をいつまでもつかまえて離さない力があった。これ以上大事なものはないと信じて大切にしていたものでさえ、一瞬にして離れ去り、二度と戻ってくることがない。人生では、そういうことが起こる。そういう一瞬があるのである。
 このような不条理があった場合、人は悲しみ、もしくは行き場のない怒りを覚えることだろう。では、どうやって自分が遭遇した不条理に対して対処していけばいいのだろうか。それは、無理に明るくふるまったりすることではなく、悲しい時は悲しみ、怒りたい時は怒ることだ。我慢をしてためてばかりいると、いつか爆発してしまうだろう。私は、そんな窮屈な生き方はしたくない。では、具体的にどうしたらいいか。その方法は2つある。
 一つは、上にも述べているように怒りたいときには怒り、悲しい時には悲しむことだ。私たちは、その権利を与えられているはずである。だからといって、「やりたいことをする」というわけでは決してない。腹が立つからといって他人を傷つけることは、子供のすることである。そして、怒って、悲しんで、まだ足りないようだったら楽しいことをして忘れるしかないだろう。仲間とカラオケに行くのもいいし、友達に慰めてもらったりするのもいい。方法はいくらでもある。そして、楽しい時は素直に楽しめばいい。
 二つ目は、いつ不条理に遭遇してもいいように、学校などで教育をしていくことだと思う。ただの授業だとしても免疫がつくだろう。そうしないと、不条理な運命に遭遇した時に、「なんで自分だけがこんな目に・・・」と、社会を恨んでしまう危険があるからである。それに、先生が自分が体験した不条理を生徒に教えていくことも大切である。そうしたら、その生徒が不条理に遭遇したときも、「そういえば、あの先生もあんな不条理を体験してきたんだ。」と、不条理を体験しているのは自分だけではないと安心できるだろう。
 確かに、不条理な運命に遭遇した時に、それを吹き飛ばすくらいに明るく行くことも大切だろう。しかし、表面だけで明るく振舞っても、自分の心の悲しみ、怒りは深くなっていくばかりだろう。だから、私たちは悲しみたい時には素直に悲しみ、怒りたい時は素直に怒ることが大切だ。それは、絶対に恥ずかしいことではない。

   講評   jun

 人生には、納得のいくことばかりが起きるとは限りません。不条理な出来事に遭遇したとき、それをありのままに受け止め、自分なりに消化していかなければなりません。潤之介君は、そんなとき、我慢せずにありのままの感情を表に出した方がよいと考えるのですね。この生き方の主題は、一つ目の方法と同じになってしまっているので、生き方の主題はもっと大きく考えて示してみましょう。
 確かに、怒り、悲しみなどのマイナスの感情を押し殺し、ためこんでばかりいたのでは、窮屈な人生になってしまいます。素直な感情を表に出すことも大事だね。一つ目の方法の最後に「怒って、悲しんで、まだ足りないようだったら楽しいことをして忘れるしかないだろう。」とありますが、これは書き出しの主張とは異なるのではないかな。
 二つ目の方法はとても大事なことだと思います。経験豊かな大人が人生の師となって、子供たちに現実を教えていくことは必要だね。そういうことを教えられた子供たちは、不条理な出来事に遭遇しても何も知らないよりは動揺の度合いも少ないでしょう。
 結びには、反対意見への理解を示すことができたね。結びの意見も言っていることはもっともなのですが、一つ目の方法だけにこだわってまとめてしまったので、もっと大きく考えて結べるとよかったね。

  

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)