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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   緊張した思い出   いうや

 「ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン」
ぼくは心の中で心臓がはちきれそうなほど緊張していた。なぜかというとそれは、五年生の二月に児童会役員に立候補して演説をしたからだ。ぼくが立候補したのは五年生の二月に選挙。実際に仕事が始まるのは、六年生の初めから運動会までの児童会役員前期だ。児童会役員後期もあったが「後期」は運動会がなくて、運動会がないと仕事が少なくてあまり楽しくないのだ。しかし実を言うと今回は二回目だ。前に四年生の二月に、同じように前期児童会役員に立候補した。
 ぼくは、児童会役員の演説のために、三日前から演説の練習をしていた。だけどその日のうちにすぐ覚えてしまった。もしかしたら短文の暗唱のおかげかもしれない。二日目三日目は本番どおりに練習した。そしてついに演説の日が来た。スポットライトにあたって順番に演説していくのだ。そしてぼくの前の人まで来た。その一分後、ついに終わった。
「ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・」
「五年三組。林田 將君です。」
「ドクン・ドクン・ドクン・ドクン」
「皆さんこんにちは、ぼくは五年三組林田將です。・・・」
ついにぼくの演説が始まった。演説をしていると段々緊張もほぐれてきた。それでも足はがくがく。言葉も早口で、目は上のほうを見ていた。何かへんてこな気分で、まるで誰もいないのに一人で演説をしているみたいだった。演説が終り、礼をした。少し早足で退場した。終わったのにまだ心臓が早く打っていた。持ち場に戻ってポケットに入っている演説のメモを見た。万が一の時のために持っていたのだ。そして少しだけ余分に言っていたことが分かった。けれども意味は通じるので「まあいいか」と、心の中で思った。そのときやっとホッとした。そしてクラスに帰って投票した後、帰りの会をして帰った。結果は次の日に、児童玄関の黒板に出る。そして次の日の朝。寝起きはボ〜としていたが、朝ご飯を食べている時に思い出して、段々心臓が早く打ってきた。そして気がついたら学校に着いていた。そして靴を履き替えて目を瞑って黒板の前に言った(←よく目を瞑って行ったな・・・)。そして目を開けたとき、  (やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)  と思った。そう、当選したのだ。本当ははしゃぎたかったけれど、落選してしまった人たちがそばにいるといけないし、友達がそばにいなかったので、はしゃぐのは止めておいた。
 ぼくは児童会役員に立候補して、人前に出て演説する事や、演説の事を考えて覚えたりして準備する事などを覚え、そして貴重な体験をした。人間にとって人前に出て緊張するという事は、努力などいろいろなことが積み重なっているのでいろいろな面で近い将来役に立つと思う。あの時の事を思い出すと、あの緊張がまた蘇ってくる。(書き出しの結び)

   講評   huzi

これはよい体験をしたね。緊張感のなかで、今まで準備してきたことをやり遂げた経験は、將君のこれからに大いにプラスになるでしょう。
児童会役員に立候補、そして当選。周りの人からは、「よかったね、さすがだ」と、言われたかもしれません。しかし、將君にとっては、準備から結果発表までの一つ一つにとても神経を使い、心が揺れたことでしょう。
 演説原稿を一日で暗唱できたのは、ふだん、暗唱の練習をしている成果が本当にあらわれたのだと思います。頭の中に暗記用の回路ができているはず。しかし、きちんと準備していても、スポットライトに照らされて話すと、早口になったり目が宙を舞ったり……、これは誰でも同じですね。誰かと会話するのとは違い、人の前で話すのは、相槌がないのが辛い。たくさんの児童や先生方が前に並んでいるのに、ひとりぼっちになったような感覚。そういう心境をうまく表現できていますよ。
【一般化の主題】、【書き出しの結び】、いずれもぴったり決まったね。緊張感と達成感、それから、黒板の前で周りの人を気づかって、冷静な態度を取れた紳士的な思いやりをずっと忘れないでね。

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