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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   行間や空白   シュシュ

 私は、新聞を、月一度とか二度でなく毎日立つ縁日のようなものであると見ているふしがある。一番楽しく、ぴったりしているのはやはり広告欄という名の夜店通りかも知れない。それでは、あなたが時々執筆する文化欄・学芸欄の類は何であるかと問われると、ある程度集約されたものとしてのサーカスのようなものであると答えることができるだろう。その点、安物だが、新しさだけは強調してある夜店の売り場は子供にとって魅惑の空間そのものである。宝さがしのように、情報も、予想されないような背景の中に含められている方が、ユニークなメッセージを帯びる可能性が大きいと言えるかも知れない。
 私は行間や空白のようなものにもっと目を向けるべきだと思う。その理由は2つある。
 1つめの理由は、一見役にたたないと思われがちな行間などにこそ、重要な役割がある場合があるからだ。小学校を卒業してからまだ1年たっていないが、その時のことで授業中の話を覚えていることはほとんどない。それに、意外と林間学校や運動会などの年間行事についても詳しく思い出すことはできない。それよりも、下校中に友達と話していたことや放課後にふざけあっていたことなどの方がずっとよく覚えている。こうやって、どんどんさかのぼって考えていくと、記憶のほとんどが俗に言うどうでもいいこと、行間や余白で形成されているのだ。また、今日の英語の授業は20分くらいが先生が生徒だったときに、先生にしたいたずらなどの話だった。まだ全然時間のたっていない今思い出しても、肝心の授業内容よりもずっとその関係ない話のほうが印象深く、よく覚えている。半年くらいたったら授業内容についてはほとんど忘れていると思うが、その話は覚えているかもしれない。
 2つめの理由は、行間、空白などがないと疲れてしまうからだ。データによると、「収入増と労働時間短縮のどちらを選ぶか」では女性も男性も両方とも時間短縮を選んでいるほうが多い。いくらお金を多くもらえても、疲れてしまうのではつまらないし、第一そのお金を使う時間がないかもしれない。また、もしも学校で授業以外の行間や空白となる時間、放課後や授業中の関係のない話などがなくなったらどうなるだろうか。私にとって、学校は授業なんかどうでもよくて友達に会いにいっているようなものなのだ。だから、そんなにつまらないものでは登校する意味も私にとっては何もなくなってしまうだろう。
 確かに、行間や空白ばかりでは何の働きもなくなる。それ以外のものがあるからこそ、行間や空白のはたらきが際立ち、ありがたみが増すのだ。それに全てが空間になったら、ただの怠けになってしまうだろう。「多すぎる休息は、少なすぎる休息と同じように疲れさせる。」という名言があるが、このとおり、空白が多すぎたら張り合いもなくなりだらけてしまう。なにごとにもバランスというものが大切なのだ。しかし、最近では忘れがちな行間や空白の役割をもう1度思い返して、日常をもっと楽しくすごしていけたら良いと思う。

   講評   jun


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