対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   命かがやく瞬間   たこ焼き


 「人生ってのは、照る日、くもる日がある。いつもいつも晴れた日ばっかりとはかぎらないということをさ。どしゃぶりの雨だって降るときはあるんだよ。そんなときはさ、ぬれているのを指して笑うんじゃなくてさ。傘をさしかけてやる度量っていうか、優しさもさ、ほしいってことをな。人間なんだからさ、大事なことなんじゃねえかなと思うんだな。」(ハッピーバースデーから)
 わたしはいじめに出会ったことがある。直接は関わらなかったけれど、その人のことを軽蔑してしまった。上ばきや教科書が隠されても力にはなれなかったし、その時は相手の気持ちがよくわからなかった。問題が起こっても、自分には関係ないと思って、問題をさけていた。自分がいじめられる的になるのが怖かったからだ。(要点)
 5年生の時、福祉の勉強をした。始めはなんでこんなことをやるんだろうと思っていた。わたしのテーマはボランティア。一年生の頃から募金はしていたが、それは赤い羽や緑の羽目当てだったはずだ。名札にはねを付けるのが一時、流行だったのだ。(この学年だけだと思うが)これは本当にボランティアだったのだろうか。少しずつわたしは、福祉の本を読むようになった。ヘレン・ケラーやダウン症のことの本、国境なき医師団のことも知った。調べてみると、一円玉一つで書きそんじはがき一枚がとても価値があり、ノート一冊と鉛筆が三本、消しゴム一個がインドでは買え、ベトナムではボールペンが三本買える。また、暖房の部屋でぬくぬくとしている自分に対し、学校にも行けない子との差は大きかった。
 自分に何かできることはないだろうか。そして、その時に「佐倉厚生園」の情報が入った。そうだ、お年寄りのためにできることを探そう。佐倉厚生園のお年寄りや介護福祉士の人へできることはないだろうか。わたしはボランティアを調べていた数人に加わってもらい、作業を進めた。千羽鶴作り、クリスマスカード作り、五年生全員の合唱のカセット・・・。こんなに大変だとは思わなかったが、陰で支えてくれた人がいてもうれしかった。「福祉って何だろう。」「ボランティアって何だろう。」みんなの力が一つになったら、心や活動は大きくなった。車いすにも乗り、障害者のことを軽蔑していたのが、今になるとはずかしいことだと気づいた。
「道を開くのは、ぼくら。
 たとえ、うまくいかなくてもいいさ。
 何かをしようとする勇気と努力は、いつかきっとぼくらの宝物に なるよ。
 心のかがやきをもつ大人になりたいから、どんなに高くても平気 さ。
 力を合わせて、ぼくらは、ハードルをこえていくよ。」(ハード ルから)
ある日、友達が一冊の本を貸してくれた。それが、「ハッピーバースデー」である。わたしは、一番始めに書かれてある文章に驚かされた。
「おまえ、生まれてこなきゃよかったな。」
この世で、生まれてこなきゃよかったと思う人はいるのだろうか。いじめ、虐待などされている人は、思っているかもしれない。この本の主人公あすかは、親の虐待から声を失った。しかし、祖父母の愛から立ち直ることができたのだ。「命って、生きるって何だろう。」養護学校の話も出てきて、命の大切さ、そして一日一日を大切に過ごそうと思った。
 わたしは、自分がまちがった行動をしていたと思った。そして、青木和雄さんの本の釘付けになったわたしは、他の三冊も読み始めた。今、わたしの背中には翼があるだろうか。青木さんの本を読んで、人間の心はすごいと思った。そこから、実行することは難しいけれど、その中の一つでも身につけたい。
「生まれて、愛をそそがれて、心が育ち、大人になる。けれど、何かの事情で、愛をそそがれずにいる子もいるよね。大人の事情で、循環をこわしたとしたら、それを整えておくのが、わたしたち大人の責任かな、って思うの。自然も人の心も、循環している。その循環の上に、ぼくらの未来はある。」(イソップから)
 これから、自分がどうなるかはわからない。障害者に出会ったり、もしかしたらいじめを見るかもしれない。そんな時、だんだんとその人の力になれるような人間になりたい。また、毎日一日一日を大切に生きていく決心をした。悲しい日、楽しい日、明るい日、暗い日・・・。今、こうして本が読め、作文が書けることを感謝したい。大人になるにつれ、子供の心が読めなくなるかもしれないけれど、真実にふたをしないで、解決していきたい。
 もし、なやみをかかえている人に出会ったらどうする?自分の心に聞いてみよう。きっと、みんなのハートボイス(心の声)が聞こえるはず。勇気を持って聞いてみよう。心細いときはどうかな。一人でいるより、二人でいた方が勇気があるし、うれしいよね。困っていることを聞いてあげたり、アドバイスも心のふたが開く秘密の魔法。簡単なことから、やってみよう。障害者と出会ったときも同じ。一番いやがられるのは、「差別」ということ。車いすに乗っていて、目立つことがほとんだけれど、一人の人間として生きているのに差別されると、やはり悲しいだろう。また、千葉市にも養護学校がある。障害もいろいろとあり、自分の思い通りに体が動かないのだ。しかし、陸上大会に養護学校が参加していることには驚いた。参加した人達は、まだ障害が軽い人だが、わたしたちと同じように、飛んだり跳ねたりしている姿はかっこよかった。また、障害が重い子は、学校にも通えない。いつも寝たきりの子は、一本のろうそくの炎が消えないように、一日一日をがんばって生きている。また、家の事情で親と離れ離れに生活している子供など、なやみをかかえている人はたくさんいる。そんな人に出会ったら、少しでもろうそくの灯を大きくしてあげたい。(書き出しの結び)
「心を耕して、知識の種をまけ。
 やさしさと強さを肥料に、人間という花を咲かそう・・・・・・。」(ハートボイスから)

   講評   nara


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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