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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間っていいな   ほり内

 この社会では、いろいろな事柄を多数決で決めている。学校でも、多数決で決めるし、国会でも、今話題の国連安全保障理事会だって多数決で決めている。さて、たいてい、多数決というものは、賛成と反対の二つにわかれた状態で、多数決が行われる。つまり、賛成か反対のどちらかという信念のもとに初めて多数決というものが成立するということだ。例えば、賛成でも反対でもなく自分は中立にいる、ということは多数決が成立しないで、いつまでも決まらず、途方にくれて(笑)しまう。しかし、中立派というのは賛成派にとってもありがたい存在でもあるし、反対派にとっても、また同じく、ありがたい存在である。現代社会の中、中立派の人はあまり喜ばしくない人である。しかし人間的に考えてみると、どっちの言い分も良く分かり、つまり、良く分かるが故に、どちらの意見につくこともできずに中立派になってしまう。つまり、すごく、中立派の人はやさしいのだ。このように、現代社会では、多数決など、どちらかと言うと意見が極端な人が重宝され、中立派という人はあまり良い目では見られない。しかし、現代社会と言う枠組みを一切はずして、人間生身の道徳心でこのことについて考えてみると、中立派の人は、やさしいということが分かり、意見が極端な人はその人の本当の姿は分からないが、あまり良い目で見られない。
 だから、私は、現代社会で生きていくとしても、中立派のような人間性のある人になりたい。
 そのための方法は第一に、法律などの決まりよりも人間を見るというか意識することだ。私がしたのではないのだが、私が中一の時の担任が、誰か遅刻をしても、出席簿でただ殴るだけで、遅刻の記録をしていなかった。(当時、遅刻をしていた人は万歳だったと思う。)つまり、その担任は、遅刻を記録すると、後々困ると思ったので、出席簿で殴るだけにしたのだと思う。このように私の担任は、「遅刻をしたら、その都度記録し、3年の入試での資料として使う」という決まりを「遅刻が記録されると後々遅刻した人が困るから、出席簿で殴るだけで済まそう。」という理由により、つまり、「人」を意識して、遅刻を見逃したのだ。そういった人間的な人になるべきだ。
 また、法を司る人つまり、裁判官、昔で言う、お奉行さまみたいな人の人間性も必要である。伝記によるとハンムラビは、自分の統治している街の治安の悪さを危惧し、「目には目を、歯には歯を」と言う名言で有名な、ハンムラビ法典と言う法律を作った。その内容は、例えば、ある人が,羊を盗んだ人は、盗まれた人に、羊を盗んだ分だけ羊をもらえる。つまり、オウム返しということだ。今、こんな法律があるとしたら、小学生が考えたのかと言わんばかりの凄く初歩的な法律だ。しかし、この法律には、ハンムラビ王が、街の人のことを親身に考えたゆえの初歩的な法律なのだと思う。今の、法律というのは、ちんぷんかんぷんで、良く分からない。そういった意味ではハンムラビ王は、人間的な人なのだと思う。
 確かに、決まりに基づいた運営をしていかなければ、「一寸先は闇」というようにうまく運営できない。しかし、「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である」という名言のように、人間的な人になるべきだ。

   講評   jun

 前半は、中立派ということにこだわりましたね。確かに、「どっちの言い分も良く分かり、つまり、良く分かるが故に、どちらの意見につくこともできずに中立派になってしまう。つまり、すごく、中立派の人はやさしいのだ。」ということがあてはまる場合は多いと思いますが、人間性のある人がいつも中立派とは限らないのでは? 生き方の主題も「中立派」ということではなく、法や規則が支配する社会の中で人間性というものにもっと目を向けるべきだとした方がその後の方法とのつながりもしっくりいくと思います。
 体験実例と伝記実例を自分でじっくり考えて挙げることができたところは立派。遅刻を記録しなかった先生の話はぴったりの実例ですね。
 結びは、反対意見への理解を示し、名言を引用してまとめることができました。

☆じっくりがんばったね。作文テストはもちろん合格です。おめでとう!
                                

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