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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   父親   あめす

 「友達のような父親」は、じつは父ではない。父とは子供に文化を伝える者である。伝えるとはある意味では価値観を押しつけることである。自分が真に価値あると思った文化を教え込むのが父のもっとも大切な役割である。「もの分かりのいい父親」は父親の役割を果たすことのできなくなった父と言うべきである。
 確かに厳しい父親がいいという意見もある。例えば、子供が誤って家の窓ガラスを割ったとする。すると、厳しい父親だと説教が長々行われるだろう。子供は、「お父さん恐いからもう悪いことはしないようにしよう」と思うようになると思う。子供は、悪いことをしなくて、お父さんの言うことをよく聞く、とてもいい子になるだろう。でも、もしかすると、「お父さんは恐いから嫌い」ということになるかもしれない。そこは父親の教育のやり方によって変わるのではないだろうか。
 しかし、友達感覚のようなもの分かりのいい父親も大切という意見もある。何でも気軽に話すことができると思う。ちょっと友達にも言いにくい相談事を、父に相談する。すると、親身になって聞いてくれているので、子供は「友達のようなお父さん」と言った印象を持つのではないだろうか。しかし、そういうことばかりしていると、威厳のない父親、として見られると思う。何か子供が悪いことをしたとき、「コラッ〜〜〜!」と怒っても、ただ友達が怒っていると、いったようにしか見ないかもしれない。もしかすると、ファザコンになってしまうかもしれない。
 大切なのは、厳しいののがいいか、友達感覚の父親がいいかではなくて、必要に応じて、父親が臨機応変という言葉のように、変化することである。(総合化)「サザエさん」の中で波平さんは、非常にそれが上手だと思う。かつおが悪いことをしたときは、非常に厳しい「お父さん」である。しかし、普段は相談にものってあげ、子供にいろいろなことを教えてあげる「お父さん」まさに友達感覚の父親である。

   講評   mika

 
   今週は、父親像についていろいろ考えることができたね。「ものわかりのいい父親は、父親の役割を果たさない」という長文の意見に対し、しっかりと自分の考えを書けたのが、とても良かった。本の中身やテレビの報道をまるまる正しいと信じるのではなく、このように文章を読みながら、自分もそれについて客観的に考え、疑問を抱くことは大切だね。
   さて、先生も「厳しさ」と「ものわかりのよさ」は、同時に存在することができると思う。やさしい父親でも「これだけは、譲れない」という考えが、必ずあると思う。例えば、人に迷惑をかけたり、うそをつくことに対しては、どんなにやさしい父親でも「ものわかりよく」なってはいけないね。そして、どんなに厳しい父親でも、理不尽な理由でしかってはいけないよね。「言うは易し」なんだけど……。
   最後の段落には、サザエさんの「波平さん」が、雅貴君の理想の父親として登場した。このたとえは、とてもわかりやすかった。人間ってだれでも、「厳しさ」と「やさしさ」をもっているものだね。

「自分が父親になったら…」「ぼくの父は…」などの形で、体験例を盛り込んでいこう。よりよくなるよ。

語句について
△厳しいのの→厳しいの(おっと!タイプミス)
△変化すること→対応を変化させる(何を変化させるか書こう)
△「お父さん」まさに→「お父さん」。まさに(二つ分けよう)

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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