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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物の貸し借り   しっぽ

 今私達は多くの工業製品を手に入れることができる。しかし、豊富な製品を所有しそれに囲まれて暮らすというのは、豊富な機能を享受するのが目的であり、その所有とは、本来の機能享受の目的達成を可能にする一手段に過ぎない。とすると、技術による豊かな社会の実現という視点においては、このような製品所有は必然的なものではない。むしろ機能の売買がより本質的である。 製品の大量生産による問題を多く耳にする最近、私はなんでも所有するのではなく、レンタルをするということも考えられる人間になりたいと思う。
 そういう人間になるためには、まず物を所有することだけに価値を見出さないという方法がある。私はいつもそうなのだが、人に物を借りるということがあまり好きではない。なんでも自分だけのものにしたがるのだ。本も図書館で借りるのはどうも好きではない。だれかが汚いものを触った手で本のページをめくったのではないかと思うと気持ち悪くて仕方が無い。ページの間に何か挟まっていたりするともう本を投げ出してしまう(笑)。私はある本がどうしても欲しい時があった。ところが、金銭面でその願いはどうやっても叶いそうになかった。ところがある日、その本を友達が読んでいるのを見つけた。「あっ貸して」というと、その子は快く貸してくれた。その本は本当に良い本だった。自分が高い金を払って買おうとしていた本を、私はただで読み、しかもただで感動させられた。わざわざ買わなくても良いものを、私は今までどれだけ買ってきたのだろう。(体験)
 また、第二の方法に、借りたいものを借りやすい環境を整えることである。最近では、駅前などに大きなレンタルショップがあったりするが、家電製品などのレンタルショップはまだまだ少ないと思う。多くの人が一つのものを使えば、無駄にものが溢れるということもない。物の貸し借りというシステムがうまく使われていけばいいと思う。
 確かに、友達や信頼関係など、レンタルできないものはたくさんある。しかし、「自分の心の中に持っていないものは何一つ自分の財産ではない」という名言があるように、買っても借りても価値が変わらないものはレンタルするべきである。無駄にものを揃えていくのではなく、必要な機能を必要な時にだけ借りるというのが、最も合理的な生き方だと思う。

   講評   jun

 長文にもあるように、私たちがほしいものは、製品ではなくその機能だと言えるでしょう。だからこそ、所有にこだわらずレンタルに目を向けてみることには大きな意味がありそうです。
 一つ目の方法には、身近な体験から実例を挙げることができました。この場合も、本という物がほしかったわけではなく、それを読むことによる感動を味わえればよかったのですね。そう考えてみると、その本を所有する必要はなかったと言えますね。
 二つ目の方法は、大きな視野で考えることができました。レンタルしやすい環境というものも確かに大切ですね。
 結びは、反対意見への理解を示した上で、名言を引用し、書き出しの主張に戻ってまとめることができました。
                             

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