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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   障害   あめす

 ユージーン(アメリカ、オレゴン州の町)は、街のなかに障害者がいることで、人の流れが変わらない街だった。そして、障害者と自然にむきあう街だった。自分の責任で「苦境に直面する」、それをサトクリフは「傷つけられる権利」と呼んでいた。私は、障害者はずっと同じ一つのことを主張してきたのだと思った。彼女の言う権利を私なら、「経験を積み重ねてゆく自由を持つ権利」と呼ぶ。障害がこの自由をどれだけ阻むかは、その時代のその社会が、障害者をどう位置づけ、そのなかで人と人との関係をどうつくっているかで決まる。
障害者の人に手を差し伸べてあげるべきだという意見がある。僕は、小学生のとき、障害者体験学習をした。障害者の人の親のお話を聞き、アイマスク体験をした。つまり、目の不自由な人の体験をしたのである。アイマスクとはみんな知っていると思うけど、目隠しのようなものである。それをつけて、小学校の中を歩いて回った。友達に、手を持ってもらい、誘導してもらった。非常に恐かった。目が見えないことがあれほど恐いとは、思ってもいなかったのである。一番恐かったのは、階段を下りるときであった。階段の段がどこにあるのかわからず、足がなかなか思うようには動かなかった。友達の誘導があっても恐かったのに、杖一本で歩いているというのはすごいと思った。さらに、車いす体験もした。車いす体験は、足の不自由な人の体験である。これも、まず小学校の中を、車いすに乗って回った。普通のまっすぐの廊下は、
「あ〜、座ってるだけで、楽やな〜」
と思って楽しんでいた。しかし、階段である。これまた、慣れていなかったのもあったかもしれないが、階段は非常に恐かったのだ。補助の人が、一人だけでは全く足りなかった。数人がかりで、車いすを持ち上げ、一段ずつ降りていくという大変な作業であった。乗っている方は、楽なように思うが、全く逆であった。もちろん、僕自身が恐がりなのもあるかもしれないけど(笑)(体験)
 しかし、障害者の人が自分の力でやり遂げるのも大切だという意見もある。なんでも、障害者の人がやる前に、やってしまうと、できることもできなくなってしまうと思う。これは、障害を持たない人にも言えることである。例えば、過保護すぎる親がいるとする。子供が魚の骨を取ろうとしているのに、親がやってしまうと、子供は魚の骨一つも取れなくなってしまう。
 大切なのは、なんでも手を差し伸べてあげることや自分の力でやり遂げることではなくて、障害者の人ができることは、一人でやらしてあげて、できないことは、手を差し伸べてあげるべきだと思う。(総合化)障害者の人を見て、何もできないと思わずにまず、健常者と同じような扱いをしてあげるべきだと思う。

   講評   mika


   雅貴くん、生き生きとした体験実例の入った作文ですね。アイマスクと車椅子体験で、雅貴くんが「何を考え、何を感じたか」が、とてもしっかり書けています。
   いつも歩きなれた学校内も、目や足に障害を持つ人の立場から見ると、こんなにところだったんだなあ…と、さぞ驚いたことでしょう。「乗っている方は、楽なように思うが、全く逆であった。」という車椅子乗車後の意見は、まさに体験した人にしか言えない貴重なものです。そして、こういった経験の積み重ねは、いろいろな人の立場で物事を考えることができるようになるために、これから大きく役立っていくと思います。
   また、要約も大切なところを抜き出すことができていますね。とてもいいので、もう一歩進んで、著者の言葉を自分の言葉に言い換えていきましょう。(ここでは、「私」とは、誰かを明確にしていきましょう。)

語句について
 ・障害者の人→障害を持つ人、障害者(者と人の重なりをなくそうね)。
 ・ちょっと細かいけれど、「〜してあげる」という言葉を、少なくしてみるといいね。(より対等な立場が分かりやすくなりますよ。)

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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