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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   努力のおまけ   れもん

 「幼稚園のときに受けた試験で一番だったよ。」(書き出しの工夫)
私が母に私が一番になったことについて聞いてみると六年前のことが出てきた。どうやら、私はそれ以来、一番というものには縁が無いようだ。
 でも、そのときのことはよく覚えている。私はそのとき、幼稚園の年長だった。その頃は、今では考えられないほど、毎日のように勉強していた。そして、たくさんの試験を受けていた。買い物から帰って二階に上がると、母が冷蔵庫の前で封筒を開けているところを今でも鮮明に覚えている。その封筒の中身が何なのかは、まだそのとき知らなかった。
「あっ一番じゃん。」
母が呟いたので、
「何が。」
と聞いてみると、
「この前の試験一番だって。」
理解するにいは少し時間がかかったが、何のことかわかると「なんかあっさりしているな。」と不満に思った。でも、すごく嬉しかったのをよく覚えている。今でもよく覚えているのはそのとき、よく頑張ったからだと思う。(体験)
 私が覚えている限り、それ以来私は一番をとったという思い出はあまりない。(笑)運動会の徒競走では、二位が最高で、勉強面では順位はない。でも、中学校に行ったら、いやというほど、順位につきまとわれる世界だと思うので、今の順位のない世界を今は満喫していたいな、と思う。
 一番になるということは、九十パーセントは努力した人で、十パーセントはたまたまの人もいるかもしれない。でも、一番でい続けている人はたとえ、本人が「能ある鷹は爪を隠す」(ことわざ)のように、何もやっていないという人でも、それは百パーセント努力の結果だと思う。努力して、一番でい続けるには自分の好きなことで、何にも負けないぐらいの強い意志を持っていないと無理だと思う。私は勉強はあまり好きではなく、努力して一番になることは無理なので、もっと自分の好きなことに没頭して、自分の好きなことで一番になりたいと思う。人間にとって、一番とは努力のおまけについてくるものだ。

   講評   nara

よく「結果はあとからついてくる」という言い方をするけれど、れもんさんの考え方も、これに近いのだね。幼稚園のときの体験以来、一番をとったことがないという話は、ひねりがあっておもしろい。一部を除いて、小学校で学科の成績をつけることはなく、せいぜい運動会などのスポーツ関係でしか順位をつけないものね。機会そのものが少ないということだ。れもんさんは、そのことをプラスと思っているようだ。それは、題名やまとめに表れているように「一番はおまけ」だととらえているから、なのだろうね。順位が主ではないわけだ。
 おそらく、好きなことであれば、他者が思うほど「努力している」という感覚は、本人にはないのではないかな。つまり、努力していなくても前向きに取り組める、それが好きなことだろうね。れもんさんにとっての「好きなこと」は何だろう? 今はまだ見つかっていない? とすれば、それを見つけ出すことが大切になるね。
 進級テストは無事合格。9月も楽しく進めていこう。

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