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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   勝負   あめす

 「位置について、ヨーイ、バン!」
僕の通っている中学校では、先日、体育大会が行われた。みんな、自分のクラスの応援に熱中していた。特に、クラス対抗のリレーでは、どのクラスも、みんなが大声を出して、クラスを応援していた。周りのみんなを見ていて、二つの考えがあるように思えた。
 一つは、スポーツに参加することに意義があるという考え方である。僕もこの考え方である。はっきり言って、僕は運動が大の苦手である。だから、勝ち負けにはこだわりたくないのだ。参加して、みんなで楽しむことに、意義があると考える。体育大会でも、個人種目の結果は無惨にも、べべから二番目だった。全く、楽しくなかった。先生が、個人種目の着順を読んでいるときは、まるで、国会の演説を聴いているかのように、楽しくなかった。それが正直な感想である。でも、クラス対抗のリレーでは、見事に、優勝できた。その時は、心の底から「楽しかった」と思った。
 もう一つは、スポーツは勝つことが大切であるという考え方だ。運動が苦手で、スポーツは参加することに、意義があるという考えを持つ僕でも、一つだけ、勝つことが大切だと思う競技がある。その競技は、僕が部活動でもしている、ボートである。ボートという競技は、いかに船を速く進めるかを競う競技である。ボートという競技だけは、本当に勝敗が、気になるのである。なぜ、ボートだけ、勝つことが大切なのか考えてみた。するとなぜかわかった。僕は、スポーツが苦手で、さらに苦手なスポーツは嫌いなのだ。「好きこそものの上手なれ」という言葉の逆で「嫌いだからどんどん下手になる」みたいな感じである。しかし、ボートの場合はボートが好きである。好きだからこそ、勝負にこだわるのかもしれない。童話に「うさぎとかめ」という、多くの人に知られている話がある。うさぎとかめが競走して、勝っていたうさぎが、油断して昼寝をしている間に、かめが追い越して勝つという話である。実は、うさぎの方が、勝負の勝ち負けに興味がなかったのかもしれない。なぜなら、うさぎは勝っていたのにゴールする前に、昼寝をしていた。しかし、かめは、うさぎを起こしもせず、素通りして、勝負に勝った。かめの方が、勝ち負けにこだわりを持っていたのかもしれない。
 確かに、勝負にこだわりを持ち、勝つことが大切かもしれないが、しかし、スポーツに参加することに意義があると思う。大切なことは、自分の好きなスポーツだけ、勝負をこだわらず、どのスポーツでも、勝負のこだわりを持つのであればこだわりを持ち、参加することに意義があると思うのならば、どのスポーツをするときでも、参加することに意義があると思い取り組むべきである。(総合化)

   講評   mika

雅貴くん、久々の作文どうだったかな。力作ができたね。「書き出し、どうしようかな?」と考えていたけれど、とてもよい流れが作れているよ。クラスみんなの様子を見て感じたこととして、二つの意見へとつなげていく方法もスムーズだね。
 さて、雅貴くんは、今回新しいキーワードに、意欲的に次々チャレンジすることができたね。よかったよ! 「個人種目の着順が、まるで、国会の演説に聞こえる」というたとえも、そのつまらなさが伝わってきておもしろかったし、昔話の引用からもよい意見が書けていた。「うさぎとカメ」の話は、誰もが良く知っているけれど、先生は今までこんな風に考えたことがなかったので、新鮮な解釈が興味深かったよ。確かに「勝ち負けにこだわっていた」のは、カメの方だものね。
  また、最後の段落の総合化もがんばったね。でも、雅貴くんの作文の流れから考えてみると、ちょっと主張がずれてしまったようにも思う(どうかな?)。「自分にとって『これだけは譲れない!』というものをもって、それに一生懸命取り組むこと。そして、そんなものの勝負には、少しこだわってもいいと思う。」第二、第三段落を読んで、雅貴君が主張したかったのは、こんな意見ではないかなと先生は思ったのだけれど、違うかな。もう一度読んでみて、自分の意見を整理し直してみると、よりよくなりそうだね。
(語句について)△聴いている→聞いている 
さあ、今月も好調のスタート。この調子で行こう!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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