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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   迷路の学校   りんこ

わー迷ってしまったー!」
「ここどこ…。」
「ここ中ニだからたしか…一階だよね…」
 私の小学校は新しい(きれいといわれればきれいだ。)が、中学校と高校は、そんなに整備されているような感じではない。トイレなんて、戸を開けるとき、
「ぎーーー」
という耳障りな音がする。一ヵ所私が一番怖い所がある。そこは、「洋裁室」とかいてあったと思うが、そこのところだけ、前のろうかが真っ暗で、そこを通るときは、少し怖い。しかも中学校と高校がつながっているため、広いし、私たちが行ってはいけないところもある。面会室や、写真室などといった何もわからない教室さえある。教室の前にあるのは、複製のカモやうさぎだ。小学校では、迷わないのに、中学校の校舎では、迷いそうな気がする。
 迷いそうな気がする。とかいたが、私は今年の四月、本当に迷ったことがある。その日はバザーで、いろいろな人がいた。そのせいだったのかもしれない。なぜかと言うと、後ろの人が押してきたら、私たちも動かないと行けなくなり、いつのまにか、どこかにいた。と言うことがありうるからだ。いろいろな所をぐるぐるまわっていると、いつのまにか、通ったことのある道のような、通ったことのない道のようなよくわからない道に来てしまうのだ。しかも学校のバザー。こんなところで、
「本学院の生徒の○○さんのお母様、○階○×までおこし下さい。」
とわいわれたくはない。また、知らない人に、
「ここ何階でしょうか。」
なんて聞けるわけない。どうしようかと思っていたら、友達が、
「そう言えば、パンフレット持っていたよね…。」
といい、ああそう言えば…と思い、そのときは大事ではなくなったが、それが、中学生になっていないときにまよって良かった。と本当におもった。でも内心、まるで迷路のようで面白かったと思っていた。
 私の学校は、古くて怖い。実は学校には、お墓があるのだ。なーんだただのお墓じゃん。と思うかもしれないが、私には怖く見えた。最近はぜんぜん行っていないが、なぜか私の記録には、怖い。ということしか残っていない、シスターのお墓だ。
 子供にとって古いものとは、怖いものに見えると思う。それは、私でも(誰でも)お化け屋敷のような、古い館はイメージを思い浮かべるだけでも、寝られないぐらい怖いと思うからだ。どうしてかというと、私のような十一才の人が怖いから、もっと小さい人でも怖がるだろうと思ったからだ。

   講評   huzi

 こわいもの見たさという言葉がありますね。 莉絵子ちゃんぐらいの年の子は、「こわい話」が好きじゃない?
 文章の流れがよいので、まるで直接話を聞いているように読めました。 小学校には、よく「七不思議」と言われる言い伝えがありますが、莉絵子ちゃんの学校は建物自体に歴史があるのね。
 迷路のように迷い込んだ中学の建物。バザーだから人がたくさんいてこわくないはずなのに、いつもと違う古い場所にいるというだけで、こわさを感じたのね。 誰かに聞けば早いのだけれど、「聞けるわけがない」と思ったのは、迷っていることを知られるのが恥ずかしかったからかな。
 お墓の話【前の話】も入れることができたね。昔、学校と関係があった人のお墓は、ある人にとっては、なつかしさを感じる古い場所であるはずですが、小学生である莉絵子ちゃんにはこわさのほうが強いのですね。
 【一般化の主題】、電話でお話したとおり、ゆっくり考えて書けましたね。 小さな子は、大人と違って、世の中に知らないことがたくさんあるね。そのぶん、想像力も豊かで、古いものをこわい想像と結びつけてしまうのでしょう。
 ・書き方を入れかえると、いいたいことがよりスムーズに伝えられるよ。
(例)子供にとって古いものとは、怖いものに見えると思う。私でも(誰でも)お化け屋敷のような、古い館はイメージを思い浮かべるだけでも、寝られないぐらい怖い。小さい人はもっと怖いだろう。どうしてかというと、私のような十一才の人でも怖いからだ。
 ・…→……。 二文字ぶんを使います。
 ・複製のカモやうさぎ→剥製(はくせい)のカモやうさぎ

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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