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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   知性   はるる

 鯨や象は、人の「知性」とはまったく別種の「知性」を持っているという。それは人間の自然をコントロールし、意のままに支配しようとするいわば「攻撃性」の「知性」とは違う「受容性」の「知性」である。彼らは、自然の持つ無限に多様で複雑な営みをできるだけ繊細に理解し、それに適応して生きようとする。だからこそ彼らは、我々人類よりもはるか以前から、あの大きな体でこの地球に生きながらえてきたのだ。我々人間は自身の知性を驕るあまり、本当に大切なことを見失わないようにするべきだと思う。
 そのための方法は、相手の立場に立って物事を考えるようにすることだ。人間は怒りを感じると、とても破壊的な生物になる。歴史を顧みてみても、そのような事実は多々ある。私もこの前母とケンカをした時、ただ怒りの感情しかなくて母の立場にたって物事を考えられなくなってしまった。その結果として、生身の人間にあたるわけにもいかないので、私は怒りの矛先を母の箸にぶつけた。いつもよりも腕に力がはいったので、箸は簡単にポキッと折れた。物を破壊することで多少気分は晴れたが、なんだか自分が悲しくなってしまった。ひょっとしたらその箸は母が気に入っていたものだったかもしれないのに。その時、きっと鯨やイルカは箸を折らないのだろうと思った。
 確かに「受容性」の知性だけでは物足らなくなる場合もある。しかし、最も危険なのはこの「受容性」の知性を見失うことだと思う。人間は攻撃性の知性が受容性の知性よりも遙かに上回った時、そのたびに何か重大なものを破壊してきた。(自作名言)これからはそんなことのないように、一人ずつ努力していくべきだと思う。

   講評   sugi

 これは興味深い内容の長文だったね。人間は、地球上で一番優れた知性の持ち主だと思っているけれど、鯨や象は、我々人間とは知性の持ち方が異なるだけかもしれない。そう考えて、他の動物と人間とを比較してみると、だんだん人間の愚かさが見えてきたりしてね。地球的な視野で見ると、自然に適応して生きている彼らのほうがずっと賢いとも言えそうだ。
 方法は一つだけになってしまったけれど、身近な実例をうまく取り入れることができました。人間の賢さとは、まず「自分がいかに得をするか」「どうしたら自分にとってより有利か」ということを考えることから始まっているのかもしれないね。でも、お母さんとの喧嘩の話にあるように、反省することができたり、学習や訓練によって心の持ち方を変えることができるのが、人間のすばらしい面だとも言えそうだね。
 はるるさんが主張するように、「受容体の知性」を見失わないようにしなければ、地球上で人間は孤立してしまうかもしれないね。人間は、動物に学ぶべきことがたくさんあるのだね。

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