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　　　おいしかったこととまずかったこと　　　うにる

　「おいしい！　」
私が大好きな食べ物はなんといってもマカロニグラタン！　といいたいところだが・・・。今、マカロニグラタンを抜くほどおいしい食べ物がある。それは・・・。果物（みかん、パイナップル、桃など）がまったくはいっていない杏仁豆腐！！　今はグラタンよりおいしいと思っている。
　この「果物なし杏仁豆腐（？）」は、祖母がつくってくれたものだ。家族で祖母の家にいったとき、
「これ食べてみる？　」
と、すすめてくれたのだ。
私達は笑いに笑ってしまった。思い切り笑った。そのときはまるで、気が狂ったようだった。祖母は、
「これが以外においしいんだよー。」
とはいっていたが、私達は
「こんな果物ない杏仁豆腐なんておかしいー！　」
「ふつうは果物とかついてるよー！　」
「杏仁豆腐じゃないー！　」
といって、まだ笑い続けていた。やっと笑いがおさまったとき、私はほんの一口だけ、その杏仁豆腐を食べてみた。
「甘くておいしい。」
「意外だ・・・おいしい。」
思わず私達の口からこんな言葉がもれた。その味は意外だった。それから、その杏仁豆腐が私の大好物になった。
　私にはまずかったと思う話はない。（私はまずいと思うような食べ物はほとんどない）だから、母にまずかったと思うときはどんなときか聞いてみた。（聞いた話）母は、自分で考えた料理を作ることがある。
（これはおいしいだろう。）
（きっといい味だ。はやく食べてみたい。）
と母が思った料理が結構まずいのだ。そんなとき母は、
（こんな料理もう作らない！　）
（もぅなに？！　この料理！　）
と思うそうだ。今考えてみたら、母は最近、自分で考えた料理を作っていない。きっと、自分で作る料理はきっとまずくなってしまうからやめておこう、と思っているのかもしれない。（いろいろな思った）私は母の考えた料理が結構すきだったが。けれど、母も自分なりの、
（もうこの手作り料理はやめよう。）
などという考えがあるだろう。（いろいろな思った）そういう決断（？）は、すべて母任せにしておきたい。
　この体験を通して、見た目はまずそうでも、実際に食べてみるととてもおいしいものがある、ということが分かった。もうひとつ、人によっておいしいものとまずいものがちがうということも分かった。
「おいしい！　」（書き出しの結び）
今日も、私は大きな口で杏仁豆腐を食べた。この杏仁豆腐の味は、もう一生わすれないだろう。

　　　講評　　　kiri


　かおりちゃん、こんにちは。
　「私が大好きな食べ物はなんといってもマカロニグラタン！」というところを読んで、ま、ま、また、マカロニグラタンだあ、と、びっくりしました。フェイントだな。(笑）
　おばあちゃんの家で「果物なし杏仁豆腐」を食べた体験が、みごとに書かれていたね。とってもじょうず。会話がリズミカルに書けていたね。読んでいて先生も杏仁豆腐を食べているような気分になったよ。
　お母さんに聞いた話も、興味深かったよ。自分で考えた料理を作るなんて、すてきだね。おいしくできるという期待が大きすぎて「結構まずい」ということになるのかなあ。「きっと、自分で作る料理はきっとまずくなってしまうからやめておこう、」という文章は「きっと」が二つ入っていて読みにくいので、「きっと自分が作る料理はまずくなるに決まってるからやめておこう」ぐらいのほうがいいかも。
　最後のまとめはわかったことが二つも書けたね。それに、動作の結びも完璧です。「大きな口で」というところがおいしさを強調しているよ。実においしそうだ。かわいい絵も入ったね。



　進級テストはもちろん合格です。これからもこの調子でがんばってね。