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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ことばの進化・退化   いうや

 ことばの中には、漢字に直すと意味が違ってくるものがたくさんある。それらは、もとはその漢字の通りの意味だったのだが、時代が変わるにつれて意味も少しずつ変わり、元の意味となんらかのつながりのあることばに変化していったのである。それに加えてことばは各人の言語意識によって動いていく。つまり、言語意識を作り上げるのは、人の経験、教養、学校で受けた教育である。僕は実態にあわせないまま使うのは、よい場合と悪い場合があると思う。(是非)
 よいと考える理由は、物事は時代によってどんどん変わっているので、そのたびに何回もことばを変えていては、覚えるのも大変だし、こんがらがってしまい勘違いするからだ。1ヶ月ぐらい前に、父と弟と妹がカナダに行った(僕が期末テストのために僕と母が残った)。そこのガイドさんの話によると、北アメリカの北の方に住んでいる人々、イヌイットがいた。そこに白人が初めて行ったとき、インディアンの人たちがイヌイットの人たちのことを指して、「エスキモー。」と、いったからエスキモーという名称だとかってに思い込んでしまった。しかし、それは「けだもの」といういみであり、本当の名称はイヌイットだった。だから昔の教科書にはエスキモーと載っており、皆、勘違いしていた。
悪いと考える理由は、言い方を変えることによって、今までとは違うといことをアピールすることができるからだ。例えば、このあいだ話題となったマニフェスト選挙だ。今まではマニフェストに「公約」ということばを使っていた。しかし、今回の選挙が「今までとはちがうぞ。」と、皆に訴えかけるために使ったのだ。また、今まではクーラーと言っていたが、最近はエアコンということばを使っている。これは温めたり冷やしたりする機械のことを言うのに、クーラーでは冷たいという意味になってしまうからだ。(僕の家では夏場はクーラー、冬場はエアコンと、一つの機械に二つの名称があった・・・笑)だからエアコンという温度調節をするという意味ものにした。パインアップルにしろ、言いにくいから、「ン」と「ア」を縮めることにより、パイナップルになった。(データ)ほかにも床屋が理髪店になったり、炊飯器が電気がまになったりもした。日本語にも変わっていることばがたくさんあり、少し驚いた。
 確かにことば使いというのは難しい。しかし、「できあがった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態にあわせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である」と、いうめいげんもあるように、まず知ったことをよく考えてみて、変えたほうが良いか、かえない方が良いか判断するのが、良いと思う。

   講評   huzi

 人と人の間で使われることばの変化を「進化」「退化」と位置づけた題名がおもしろい。
 僕は実態にあわせないまま使うのは、よい場合と悪い場合があると思う。(是非) 電話で話していたように、「よい」「悪い」双方を【是非の主題】に置いたね。 この後の構成は、一つずつ理由を書く形になるのが自然。
 イヌイットの例を、「実態にあわせないまま使うのがよい」と書いた段落は、將くんの言いたいことを伝えにくかったようだね。 イヌイットの人々にとっては、自分たちの実態はイヌイットが正しいのであり、エスキモーは間違い。 実態に合わせて使うほうがよいとするほうが、よさそうね。
 「実態にあわせないまま使うのは悪い」と考える【理由】に挙げた例も、もう一度意見の流れを整理してごらん。マニフェストは、今までと違う意識を掘り起こすための言葉だし、電気釜が炊飯器になったのは、実態にあっていてよいのでは?
……もしかすると、単純に「よい」「悪い」を入れ違えた表記ミスに近い誤りかな。 今度、電話のときに教えてね。
 まとめの段落は、これでOK。 よいか悪いか、時代によっても変わってくるね。言葉を相手や状況に合わせて判断しながら使うことは大切です。

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