対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2426 今日1255 合計53591
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   最後のスキー旅行   キティ

最後のスキー旅行

 私は一月八日から十四日までの間、学校のスキー旅行に行っていた。このスキー旅行は毎年恒例だ。ザルツブルクのフィルツモースという地域に三時間かけてバスで行く。私たちのホテルの名前は『ノイベルガーホーフ』というザルツブルク独特のホテルだった。私はアンゲーラちゃん、ヴェレーナちゃんと23号室の部屋に一週間とまることになった。私にとって、これが最後のスキー旅行となる。

 翌朝、私は風の音で目がさめた。時計を見たら朝の七時。先生が起こしてくる三十分前だ。友達もすでに目をさましていた。外を見ると暴風雪だ。外にあるモミの木も風で折れ曲がりそうなほどの強さだった。雪は上下左右に降っていた。三十分後、先生から今日のスケジュールが発表された。
「今日は見てのとうり雪がすごい勢いで降っています。でももちろんスキーはしますよ。九時になったらバスの前に集合してください。」
 こんな雪嵐の中を滑るのは初めてだ。少し緊張した。スキー場につくと、そこには誰もいなかった。少し不安になりながらリフトに乗った。十秒ごとに雪がサングラスとジャケットに積もった。あっというまに雪ダルマのようになった。頂上についた時は、サングラスの内側にまで雪が積もって何も見えなくなった。サングラスを取ったら、雪が直接目に入ってしまう。私は目の前の赤いスキー板の女の子を頼りに滑るしかなかった。目をつぶりながら滑っているようだ。転んだら、雪がスキー板の上に乗って重くなってしまうので、起き上がるのがとても大変だった。何度かこれを繰り返した。ホテルに帰る頃には、私の顔はカチンコチンに凍って真っ赤になっていた。まるで氷のマスクを付けているようだった。

 ホテルに帰り、お昼御飯を食べてやっと体が少し暖まった。スキーをする子供達がホテルを出ていき、残った私達は、ゲーム、水泳、雪嵐の散歩、のどれかを選ぶことができた。私は散歩チームに入り、生徒四人そして面白いクーラー先生と雪嵐の散歩に出掛けた。
「よし。今日は森の中を散歩しよう。一時間くらいで帰って来ることができる。そして帰ってきたら、ホテルのレストランでパフェをおごってあげるぞ。さあ、行こう!」
と先生は約束してくれた。 私達は雪と懸命に戦いながら歩いた。クーラー先生はきっと四人の孫を連れたおじいちゃんのように見えただろう。約一時間後、やっとホテルに帰って来た。マイナス五度ほどの気温しかなかったが、私は汗をかいていた。
 私達はダッシュで普段着に着がえて、レストランに行った。他の皆にばれないようなすみっこに座り、私は一番高い(4.90ユーロ約六百八十円)『フルーツドリームパフェ』を注文した。四つ星レストランのパフェはとても美味しかった。何も知らないでゲームをしている友達の声がレストランの向こう側から聞こえた。パフェのレモンアイスを食べながら雪嵐の中を散歩して良かったなと思った。

 これが私にとっての最後のスキー旅行だ。最高の思い出が出来たと思う。毎年あるスキーレースは今年はスキー場がアイスバーンだったため中止となった。私は今年こそ一番になろうと思っていたのですごくくやしかった。
 三年続けてスキー旅行に行っているが、家族とはスキーをしたことはない。学校のスキー旅行だけでスキーができるようになったことは自分でもおどろいている。頑張れば不可能はないのだ。でもこんどスキーをする時はきっと大人になってからだろうな。また一からやり直しってわけか。トホホ・・・

   講評   yuu



 マリアちゃん こんにちは!
 きれいなカードをありがとう。
 今年初めての作文、とても楽しみにしていました。今年もいっしょにがんばりましょうね♪
 昨年の作文をなつかしく思い出しました。スキーレースのことがスピード感とともに闘争心の燃える作品でしたね。あれから早いもので一年がたちました。今回は、前回とは趣向を変えて、ほのぼのとした出来事作文になりました。
 近頃は感想文を書く機会が増えたので意見文が中心になっていました。ときどき出来事中心の作文があると、私も嬉しくなります。のびのびと楽しい思い出を振り返りながら書く作文は楽しいものですね。
 先日、ゆうこ先生の住む横浜で初雪が見られました。しかし、やはり北国でもなく内陸部でもないこの辺りでは雪はなかなかつもりません。最近のニュースでは今年に入ってからの厳しい冬模様が報じられています。北海道は雪が多く、そこに住む人たちは雪に慣れているにもかかわらず、生活パターンが麻痺してしまうほどの大雪が観測されたそうです。札幌の近くにある新千歳空港という北海道の空の玄関口があります。どのような大雪でも対応できるようになっており、雪に強い空港だと言われていました。しかしその新千歳空港でも連日、空港内が全面閉鎖がされたほどです。
 思い出は写真とともに活字となって残りますね。マリアちゃんの楽しい一週間の思い出がいつまでも残ります。



▲直してみましょう!
(二段落)起こしてくる → 起こしにくる
(二段落)とうり → とおり

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)