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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本物の遊び場   はるる

 私の家の目の前にある公園には草花や木が多くある。ちょっとした丘もあって、小学生の頃よくのぼったものだ。私は幼い頃から身近にあったその公園がとても好きで、中でもぶらんこはお気に入りだった。けれども、その公園にはいくつかの制約がある。例えばボールを使った遊びはしてはいけないということ、などが挙げられる。だから思い返してみると、ボールを使った遊びは全くしていなかったと思う。今ではよくのぼったあの丘へも行ってはいけないらしい。少し切なくなった。私は、もっと公園を本当の遊び場として開放するべきだと思う。
 そのための第一の方法は、眺める公園から触れ合う公園にすることだ。現在の公園は確かにきちんと整備されていて綺麗だと思う。花壇も花が綺麗に植えられているし、公園内の清掃も定期的に行われているそうだ。しかし、公園が綺麗に洗練されていくにつれて、子供が自由に遊ぶことが難しくなっているのはないだろうか。私の幼い頃も表の方だと綺麗に整備されていたし、どこか面白みにかけていたので丘をのぼって横にある茂みの中で遊んでいた。その茂みは小学生低学年の子供には十分な広さがあった。友達と木の枝を持ってその中を探検したことを今でも鮮やかに覚えている。そこに秘密基地を作ろうとして、しばらくは遊びのネタがつきなかった。そんなに手の加えられていない、本物の自然だったからこそ私たちは楽しめたのだと思う。
 第二の方法は行政がそういったことに力をいれることである。昔の子供たちはよく外で遊んでいたといわれる。現在では外で遊ぶのは危ないし家の中で遊ぶ方が楽しいということで、あまり外で遊ぶ子供は見られなくなった。ひょっとしたら、中学受験の影響もあるのかもしれない。こうゆう状況が良いわけがないと思う。人間は精神と運動のバランスがとれないと体に変調をきたす動物とも言われているからだ。(長文実例)どちらかというとテレビゲーム、机に向かっての勉強の比率が多い子供達をいかにして公園に集めるか。それにはやはり、子供心をくすぐるものがなくてはならないと思う。美しい風景や整備された地面でもない。普通の遊具とありのままの自然で良いのである。子供達はきっと自分達で遊びを見つけるだろう。ちょっと手の込んだ遊具も子供の想像力を広げると思う。
 確かに美しい公園も眺めたり、写生をするには良い。しかし、公園は人がいてこそなりたつもので、その中から聞こえる笑い声や話し声は何にもかえがたい、かけがえのないものではないだろうか。そんなに高くない、でも子供には十分魅力的に見えたあの小さい丘、友達と固まってまるで自分達が探検家のような気分になって遊んだ草がぼうぼうに生えた茂みの中。大切なのは、綺麗なまま維持することに重きを置くことではなく、どれだけの人がそこで交流をし思い出を作ったかということなのだ。今目の前にある公園は、丘の方が見えなくて危ないという理由からたくさんの木が切り倒され、鉄塔が近くにあるため危険とされそこ自体がフェンスで囲われてしまっている。またあの公園が本物の遊び場になることを私はひそかに願っている。

   講評   sugi

 公園が本物の遊び場でなくなってしまったことには、さまざまな問題が含まれているような気がするね。危険なものを排除して整備と維持を重視すること、治安が悪化して安心して遊べなくなったこと、子供たちが家の中での遊びを好むようになったこと……。はるるさんの幼い頃のように、丘に登ったり隠れたりして遊ぶのは、「危険だからやめなさい。」と言われる時代になってしまったのかもしれないね。これは本当にさびしいことです。
 この意見文は、はるるさんの幼い頃の体験を柱にして、非常にうまくまとまっています。書き出しの結びも意識して、短時間の割にはかなり練り上げられた文章だと思いました。集中して取り組むことができたようだね。特に感心したのは第四段落。小さい頃、のびのびと遊んだ楽しい思い出が、はるるさんの大切な心の財産になっているのだなぁ……と感じさせられました。
 次回はぜひ「ことわざの加工」「歴史実例」にも挑戦してみてください。

こうゆう状況 → こういう状況
精神と運動のバランス → 精神と肉体のバラン
(対になっている言葉に注意)

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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