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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   道の表す道   れもん

 私が市場へゆく道は、家と家との間に何となく作られたふみならした自然発生的な細いやさしい道だったが、最近アスファルトがしかれてしまった。何ともふぜいがなくなってしまった。ほとんど車も通らない昔ながらの通り路のようなものまで舗装する必要は果たしてあるのだろうか。いちおう石ころで足裏がごろごろすることもなくて歩きやすいようであるが、幅一メートルありやなしやのこんな細道がベタッと黒くアスファルトを塗られているのはいたたましくさえある。もちろん舗装された道も場合によっては大切である。だが、道が一番道らしいのは、人間のくらしをあたたかに支え、いろいろなものを発見することのできるふみしめられた道である。この事だけは忘れてはならない。(要約)
 「こんにちは、さようなら。・・・こんにちは、さようなら。」
こんな言葉も言う時間もないぐらいの速さで人生の中でもう二度と会うことは無いであろう人と出会い、別れていく。その道で出会った人の様子を見ると、なんとなくその道のある町の様子が分かるような気がする。
 私の近くの道でよくすれ違う人は、マラソンをしているおじさん、犬の散歩をしているおばさん、などだ。約百五十メートルの一本の道ですれ違う人の人数はだいたい少なくて一人、多くて五人ぐらいだ。この道はなんとなくゆったりとした時間が流れているような感じがする。それに対して、たくさんの若者が歩いていて、同じく約百五十メートルの一本の道ですれ違う人の数が百人以上という道があるとする。その道は前の道とは正反対で、活気にあふれていてまるで時間のジェットコースターに乗っているように、スピーディーに時が流れているような感じがする。(たとえ)どちらの道が良いと思うか、悪いと思うかは人それぞれだが、この二つの道のうち、どちらかの道にアスファルトをひくということになれば、どちらを選ぶだろうか。それは、たぶん二つ目の活気にあふれたよくたくさんの人に使われている道を選ぶのではないだろうか。こんなにもたくさんの人が通る道なら、当然のごとく、車もたくさん通るであろう。そんな道をアスファルトではなく、土の道にしては不便で、迷惑がかかる。しかし、最初のゆったりとした時間が流れているような、たまにしか人の通らないような道にアスファルトをひくとなると、それは何だか寂しい気がする。馬の耳に念仏ということわざを聞いたことがあるが、まさにその通りだ。(聞いた話)(ことわざ)土の道であっても何も不便には感じない道をわざわざアスファルトにする必要はあるのだろうか。アスファルトがしかれてとても歩きやすく、便利になったという気持ちよりも、アスファルトにはない、土のでこぼこの道が愛しくなると思う。
 土の道は土の道のよさがあり、アスファルトにはアスファルトのよさがある。それぞれの良さが最大限に出る環境はどちらか、ということを考えてから行動するということが大切だと思う。そのものに合っていない環境だと、その良さが悪さに変わってしまうことがある。
 「道」という言葉一つで年月や風景を思い浮かべることができる。人間にとって「道」が自分の人生の中の一部でいられるように、いつまでも真っ平な真っ黒なアスファルトではなくでこぼこのあじのある土の道であるように、必要以上にアスファルトをひかずに、昔ながらの自然な道を残しておきたいと思う。(一般化)
    
   
   

   講評   nara


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