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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「自然の道」の大切さ   ビーバー

 新たに作った高速道路のようなものならまことにりっばな舗装があってしかるべきだと思う。しかしほとんど車も通らない昔ながらの通り路のようなものまで舗装する必要は果たしてあるのだろうか。ほこりをあびせかけられる街道筋の家などは気の毒で見られない。だが、道が一番道らしいのは、人間のくらしをあたたかに支え、いろいろなものを発見することのできるふみしめられた道である。(要約)
 僕にも似た話がある。僕は、学校の行き帰りに「段葛」という八幡宮の参道を通ることになっていた。その道にも、たくさんの思い出がある。四年生の時、記録的な大雨が降った。四時に学校を終わり、塾に間に合うように友達と走って帰った。段葛に入って、まず驚いたのは、雨水が横にある溝から溢れ出していることだった。気にしないでどんどん走っていくと、土が雨水に埋もれて日本列島のような「段葛列島」になりかねない場所になっていた。そこで、この大雨を気にしないではいられなくなってしまった。小学校生活でこんな激しい大雨が降ったのはこれが最初で最後であった。塾に行くため、港南台の駅まで戻ると、笠のほねがばらばらになって使い物にならなくなっている人もいた。僕は改めて、台風並みの雨だった、と思った。けれど、その大雨と段葛での思い出が強く残ったことで、自然はおもしろいな、と思った。
 もう一つ似た話がある。五年生の時、港南台の駅の近くにあった砂利のしいてある駐車場でよく遊んでいた。駐車場なのにアスファルトがしかれていなくて、きれいな石も時々落ちていた。そのため、当時石に興味を持っていた僕にとっては、最高の遊び場だったのである。それに、雨が降ると、あちこちに巨大な水たまりができるので、ミニ運河を足で掘ったりすることもできた。それが冬であったら、水たまりが凍って氷を割る楽しみができたと同時に、その場所は、きれいな石が拾えるいい場所だった。そんないい場所だったのに、つい最近、巨大な水たまりがセメントで埋められてしまい、きれいな石が拾える、という楽しみや期待が減ってしまった。僕は、便利にはなるけれど、本来の駐車場らしくない姿になっていてつまらない、と感じた。(前の話)
 僕は、この話を読んで、自然の道は、どんなものでも慣れ親しむことができる道のことだと思った。「水清ければ魚住まず」という言葉に表されるように、アスファルトできれい過ぎるほどに舗装された道路には、草も生えられず、鳥や虫も来なくなり、子供も遊ばなくなり、ただ車が行き来するだけの寂しい道になってしまう。だから、東京都近郊地区にも人間にとって大切な自然の道を残しておいた方が良かったと僕は思う。

   講評   iwa

「自然の道は、どんなものでも慣れ親しむことができる道のことだと思った。」という一文が心に響きました。本当にその通りですね。舗装されていない道は、時には歩きにくいこともあるけれど、雨水を吸い込み、植物を育て、小さな虫たちのすみかともなり得るんだもんね。先生の家の前の原っぱも、つい最近真っ黒なアスファルトで舗装されてしまいました。先生のうちからは富士山や桃畑が一望できるんだけど、その真っ黒に舗装された空間だけがなんだかとても不自然で浮いています。自然が作り出「色」や「香り」は、私たち人間をやさしい気持ちにしてくれる何かがあるんだろうね、きっと。もう春がそこまで来ているね。ビーバー君もまわりの自然に目を向けて、春を探してみてください。

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