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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   語彙の限界   うるよ

 日本語は、「花」に関する言葉だけでもまことに豊かで風情に富んでいる。しかし、桜の花びらの動きを表わそうとして、言葉に詰まった。その感覚は、少年の頃のからまつの散る様を日記に書こうとして言葉に詰まったときと同じであった。私の知らないところに、あの美しさを表わす言葉があるのかもしれないが、それがなければ、それは日本語の語彙の貧弱を意味すると、二十年前と同じことを考えさせられた、日本語になくてはならない言葉に思える。(要約)
 私も、これとまったく似たような経験がある。小学校の国語の授業、詩の単元で、「夕焼け」を何かの言葉で表わす、という課題だった。私の頭には様々な言葉が次々と浮かんだ。暮れ時、燃えるような、真っ赤な・・・ここまで来た時、私は「決して夕焼けは赤だけではない」と思い、また「燃えている」なんてそんな言葉だけでは表わせない。と思った。しかし、そのときの私の語彙はそこまでだった。今でも帰りなどに夕焼けを見て、自らの語彙を総動員して言葉を探すのだが、しっくりいく言葉がいまだ見つからない。
 また、私はよく父親と言い争いをする。そのとき、頭の中での考えは既にまとまっている。自分でもほれぼれするくらいに。(笑)しかし、さあ言うぞ、さあ反論、というときに、言葉が出てこない。私の頭の中の考えは、まるでひとつの映像のようなのだ。そのとき私はこれ以上無いようなもどかしさを覚える。そして自らの語彙の貧弱さに落胆したりもする。
 人間として生きてきたなら、だれもがこのもどかしさを感じたことがあるだろう。もし、すべて思っていること、感じられる全ての事を寸分の狂いも無く完全に表現することができたなら、豊かに生きられる、と言えるだろうか。恐らくそうではあるまい。私達は、到底言葉で表わせないようなことに出会い、悩み、考えていくことによって、初めて豊かになれるのではないだろうか。なぜなら、「言葉で表わせない」と感じることは、それほど大きな感動(これこそ言葉でなど表わせない)を感じることができる、ということだと思うからである。ということは、言葉で表わせる感動などは、真実の感動では無いかもしれない。

   講評   jun


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