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　　　笑いというもの　　　うここ

ある日のこと。私は読みたい本があったので、急いで帰りの用意をし、帰りの会の前に一人本を読んでいた。読んでいるうちに、その本にとても面白い表現を見つけた。私は一人でうけて、本を読みながら爆笑していた。一人で笑っていると、隣の席の女の子に真面目な顔で
「有紀ちゃん。……あやしいよ。」
と言われてしまった。　
隣の女の子は、望ちゃんという女の子だ。望ちゃんも、私が本を読んでいるのを見て、自分も何か本を読み始めた。しかし、２人で静かに本を読んでいると何かおかしい。ふっと隣を見てみると、望ちゃんが本を読みながら大爆笑しているのだ！私は、人のこと言えないじゃん！！さっきのお返しだ、と思い、真面目な顔で
「望ちゃん。……あやしいよ。」
と言った。私も、最後のほうは笑ってしまい、望ちゃんと２人で大爆笑していた。そのため前の席のいつもうるさい男子に、
「お前らさっきからうるせえよ！」
と言われてしまった。次の日、私は筋肉痛になった。もちろん足や手とかではなく、お腹だ。学校で、望ちゃんにお腹は痛くないかと聞くと、痛いと一言。また２人で大爆笑してしまった。お腹が痛かったので、まるでしなびた野菜のような笑い方だったのだが。なぜそんなに面白かったかと言うと、きっとあやしいと言ったのに自分もあやしいことをやっていたからということもあるけれど、真面目にあやしいと言ったことも面白かったからにちがいない。
　笑いとは、人が幸せになれるものだと思う。笑っているだけで楽しくなったりゆかいになったりするからだ。笑うということは、笑いを通して、人と親しくなることができるのだから、コミュニケーションでもあるのではないだろうか。

　　　講評　　　ita

　こんにちは、有紀ちゃん。笑いを言葉で伝えるのはとてもむずかしいのにうまく書けているね。その時の様子を想像させる文章を書けるなんて天才だね！　先生も幸せを分けてもらえた気分です。
＜第一段落＞
　インパクトを与える意味での「書き出しの工夫」の練習なので他に何か考えてみよう！　たとえば「ざわめく教室、みんなの声が入り混じる。そんな中私は一人本を読んでいた。」など（あまりうまくはありませんが）このような書き方をすると「これから何があるの？」と思うでしょう？（有紀ちゃんならもっといい例が挙げられると思います。(^^ゞ)
＜第二段落＞
　ここはおもしろさ満載だね。よくその時の情景を言葉にすることができました。ポイントは三つ。一つは有紀ちゃんの心の思いをたくさん表現できているから。もう一つは前の男子のひとことをうまく文中に入れたから（それもいつもはうるさいというただし書きが効果てきめんです）最後はたとえ表現のうまさです。笑いをうまく伝えることができるなんて尊敬してしまいます。よくできました。
<第三段落＞
　笑いについての「調べた話」「聞いた話」を書いてね。すると内容が広がるよ。
<第四段落＞
　「コミュニケーション」とはよく考えたね。「笑い」を通じて仲良くなることは多々あるものね。ここは「コミュニケーションの一つ」とするといいのではないかしら？