対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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海の中でグルリ こと座
「ブクッ、ブクブク。えっ」
とつぜんのことで何がおこったのかわかりません。
「えっ、上はどっち、どっちを向けばいいの。」
私が六才になったばかりの夏のことです。神戸のおじいちゃんとおばあちゃんの家に遊びに行ったときにみんなで海に出かけました。海の水はとてもきれいで、小さな魚がいっぱい元気に泳いでいました。私は、魚に近づきたくてうきわにのって追いかけました。あんまり魚をさがすのに夢中だったので、いきおいあまって、とうとううきわがひっくり返ってしまったのです。
気がついたときには、しょっぱい水が口の中いっぱいに入ってきて、息ができなくなっていました。砂浜にいたお父さんが、私のうきわがひっくり返ったことに気がついて、笑いながら私を水から持ち上げてくれました。
「もうちょっと、早く来てよ。苦しかったんだから。」
私は心の中でちょっぴりうらめしく思いました。
こんな出来事があってから、私はすっかりうきわがきらいになってしまいました。ドーナツタイプのうきわだけではなく、マットレスタイプもいつものろうとするとひっくり返るので苦手です。私はどうやら、もぐらがもぐるのが好きなように、海ではうかぶより、もぐる方が向いているようです。
講評 ao
こんにちは、こと座さん。楽しい作文ですね。こと座さんは苦しかったでしょうけど(~_~) 6歳のころというとずいぶん前のことですね。そんな前のことなのにいろいろはっきり覚えているということは、よっぽど恐(こわ)い体験だったんでしょう。“もぐる方が向いている”は、泳ぐのが得意という意味なのかな? それとも、素もぐりができるということなのかな? いずれにしても、泳ぎが得意なこと座さんの意外な過去でしたね。
<書き出しの工夫>一瞬おちいったパニック状態からの書き出しね。本人にも何がおこったかわからない、読んでいる人にもわからない……。うまい書き出しです。
<自分だけがしたこと>こと座さんらしいエピソードがしっかり書けていますね。
<たとえ><心の中で思ったこと>“もぐらがもぐらがもぐるのが好きなように”がとてもおもしろいね。“心の中でちょっぴりうらめしく思いました”の方もよく書けています。助けてくれたから本当は「ありがとう」なのだけど……、うらめしいよね。
先生は子供のころ、お盆を過ぎて海に入って電気クラゲに肩をがっぷりと刺されてしまったことがあります。ものすごく痛かったのですが、父に「そんなことぐらいで泣くな!」としかられたのを覚えています。8歳ぐらいだったかなあ。こと座さんも浮き輪でひっくりかえったこと、きっとずーっと覚えていると思いますよ>^_^<
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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