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　　　怪我の功名《感》　　　こと座

　怪我の功名とは、失敗をしたのにそれがかえってよい結果になったということです。ドライ・クリーニングの方法を世界ではじめて見つけたのも、最初は失敗からだったのです。テーブルクロスにオイルをこぼしたことから、べランさんはとても大きな発見をしました。私がこの話を読んでうらやましいなと思ったことは、べランさんが、日常の小さな出来事から人々の役に立つ大きな発見をなしとげたというところです。


　ちょうど一年前のこと、アメリカからドイツに引っこしてきたときの話です。フランクフルトの空港で、アメリカでチェックインしてきたスーツケースと引っこし荷物の計十二個全部がロストバッゲージにあいました。その時は、
「いったいどうなるんだろう。」
と特にお母さんが落ちこんでいましたが、結局、空港の人が後日、家まで全部無料でとどけてくれたので、お父さんは、
「かえって、助かった。怪我の功名だな。」
と大喜びでした。

　また、おじいちゃんとおばあちゃんがこの春に遊びに来るはずだったのがキャンセルになり、結局、来月に変わったことで、もうじき生まれてくる赤ちゃんの顔も見れそうになったというのも似た話ではないでしょうか。

　私もべランさんや、パストウールのように、だれでもよくやってしまうような失敗でも、
「なんで。どうしてこうなったのか。」
という疑問に思う気持ちを大切に、よく考える人になりたいと思いました。

　　　講評　　　ao

　こんにちは、こと座さん(^o^)丿（いま、“水中でぐるり”の講評を入れたばかりですが、あらためて）　いい体験談が探せていい感想文になりました。“日常の小さな出来事から人々の役に立つ大きな発見をなしとげた”の表現がすばらしいです。手書きで届く作文ならハナマルの表現よ。
　<三文抜き書き>ばっちりです(^o^)丿　書き出しの意見も書けてますね。
　<自分だけがしたこと>おじいさんとおばあさんがいらっしゃるところにマークがありましたが、どちらかというとひとつめの似た話の方が自分だけがしたことらしいかんじがします。自分だけがしたことは作文にオリジナリティを出してもらうための項目なので、自分“たち”だけがしたこととして書いてくれてもいいんですよ。引っ越し荷物が迷子になるなんてたいへんでしたね。
　<たとえ>書いてくれた“ように”はたとえではないんですよ。前と同じなのですが。残念>_<　「ようだ」には、たとえ・推定（すいてい）・例示の三つの使いかたがあります。今回、書いてくれたのは例示になりますね（用法を覚える必要はありませんよ）。ぜんぜん別なのだけれど、一点似ているものを二つ並べるとたとえになります。“赤ちゃんはまるで天使のような顔をしています”みたいにね。