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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   片付けは大事!    らいむ

 部屋には、日常とは違う、とってつけたような空気が充満していた。机の上がきれいなのもわざとらしい。だが机の引き出しを開けてみると、捨てなかった小物類がゴチャゴチャと入っていた。そして先生と母が子供部屋にやってきた。先生は私の机の上を見て、「お、机の上もきれいになっているね。だけど引き出しの中はどうかな」と言って引き出しを開けた。ゴチャゴチャな引き出しの中を見た先生はプッと吹き出し、私と母は赤面した。(要約)
 私もこの話と似たようなことがある。ある時、私は友達(舞と実来)と、遊ぶ約束をした。まず、私が舞に電話をすると、その内容を舞が実来に電話で伝えることになった。舞に、
「なるべく早く家に帰ってね〜。」
と言われたので、片道約十分〜十五分位かかる通学路を、猛スピードで私は家に帰ってきた。
「お母さんー、今日、友達二人と遊ぶ予定なんだけど・・・。」
「あっ、いいよ。電話するの? 」
「うん、そうだよ。じゃぁ電話するね。」
と母に言って、私は早速電話をかけた。
「プルルルルルルル・・・プルルルルルルル・・・」
「もしもし、伊藤ですが」(舞のこと)
「もしもし、鵜飼です。・・・舞? 」
「そうだよ〜ん。あのさぁ〜、今日りおか(私のあだ名)の家行ってもいい? 」
別にその時は私の家でも遊んで良かった。だから、
「え? うん、いいよ。」
と言った。
「分かった、じゃぁりおかの家、準備ができたら行くね〜、バイバイ。」
ということで電話は終わった。私がウキウキして電話を置き、母に報告しにいった。
「お母さんー、今日私の家で遊ぶからねー。」
「いいけど、部屋片付けしなくていいの? 」
「うわぁーっ、忘れてたぁーっ!! 」
それからが大騒ぎ。階段を駆け上って私の部屋へ一歩踏み入れた。
「やばい! 」
机の上はプリントやらマスコットやら、観葉植物(カランコエ)も・・・。まるでミニジャングルみたいだ。(笑)ついでに引き出しの中もあけたら・・・。
「わおっ、ちょうどいい〜! 」
ほとんど何も入っていなかった。舞と実来の家は、私の家からそう遠くない。後五分もすればインターホンが鳴るだろう。
「あー、もうやばいなぁ。」
などと、独り言をつぶやきながら、引き出しの中にプリントをばさばさと入れた。そして机の上は、時計とペン立てとカランコエ。自分でいうのは何だが、たぶん誰が見ても完璧な仕上がりの机だろう。しかし、まだ本棚がきちんと整理されてなかった。机よりはまだ整理してあるが、ぬいぐるみがごちゃごちゃにしてあったり、本の種類別がしてなかったり。ぐちゃぐちゃの本棚だ。
「ここもやばいや、どうしよぉー。」
私がそうこうしているうちに、
「ピンポーン。ピンポーン。」
「ま、いっか。」
今日に限って、インターホンの音が大きく聞こえた。
「おじゃましまーす。」
そして私は少しドキドキしながらも、自分の部屋へ。二人は、きれいな机と、整理していない本棚を見て、一瞬目が点になったのを、私は見た。二人とも足がぴくっとなったので、私は
(うっ・・・原因は本棚か、やっぱり。)
と思った。しかし二人は、何事もなかったような顔をしていた。しかしそこからが大変だった。舞が、
「りおかぁー、机の引き出しあけていい〜? 」
もちろん「いいよ」というはずがない。
「ダメだよぉ。ろくなもの入ってないし・・・。その中には・・・」
言いかけて、私はあわてた。その中にプリントたくさん入っているから、なんて言えるはずがない。なんて答えようか迷っている時、舞がバッと引き出しを開けてしまった。
「うわぁぁぁぁー!! 」(舞)
「舞っ?! あけちゃったのぉぉぉ??!! 」(私)
「何? 何? どうしたぁ? 」(実来)
ちょうど、外からの風が吹いてきたので、紙が、まるで大粒の雪の部屋中に。あわてて引き出しを閉めたが、外に出てしまったプリントは見られないわけにはいかない。十枚くらい部屋中に散らばっていて、そのうちの半分は私がかき集めたが、あとの半分は見られてしまった。おまけに、
「かおりん(これも私のあだ名)って意外にこんなことあるんかぁ、ウチびっくりしたで。」
と実来にも言われてしまった。私は頑張ってその話を遠ざけようとしたが、三十分くらい、私にとって恥な時間が流れた。それから二時間後。二人が帰るときのことだ。
「りおか、今日は最高だったねぇ〜、プリント。」
「ギャハハハハハ」
二人に笑われて、また恥をかいた私だった。(体験)
 こんなことは、なんだかんだと言っている先生でもやっている事だ。先生からよく、
「ほらぁ、もう机の中が汚かったらだめじゃないか。」
と言われる男子がいる。するとその男子は、
「先生の机はどうなんだよぉー。」
と反抗。確かに先生の机の上は、オリヅルランの植えてある鉢で埋め尽くされている(笑)。何も置けないし、書けない先生の机。みんなはその机を、『ジャングル机』とよんでいる。そして机の中。見てはいけないと思いながらも、気になったため、放課に少しみてしまった。少ししか見ていないから、全部見たわけではないが、プリントやチョークの箱が、私の机以上に大量に入っていた。計算プリントや余ったお便り・・・。整とんしないであちこちに置いてある。私の机の中と同じくらい汚かった。それから数日たった。これから三日間、個人懇談会があるため、全員一時半には帰宅する。私は、
(先生の机、どうなってるかな〜? )
と思い、先生の机を見た。
(オリヅルランが、ない! )
もしやと思い、机の中も見た。何も入っていなかった。おまけに先生は、いつものTシャツと短パン姿のイメージにあわない、ワイシャツに赤いネクタイ。
(先生も個人懇談の前、すごくあせったんだろうなぁ〜。(笑))
と思った。こんなにきれいにしても、個人懇談が終わったら、またもとに戻ってしまう。後から分かったが、オリヅルランは、ベランダの隅に置いてあった。
 この体験を通して、片付けはすごく大切な事だと分かった。人間にとって、片付けとは少し面倒なことだが、(もちろん好きな人もいるだろうが)やらなければならない事だと分かった。私は片付けは苦手な方だ。けれど、片付けをしていたら、なくしたものが出てきたり、お客さんが来たときに慌てることもない。大変で少し面倒だけど、片付けをする習慣をつけなければいけない、と思った。

   講評   kiri



 こんにちは。
 休みの日でも、きっちりとその日のうちに作文をしあげたのは立派です。

<構成> 要約はいつもながらしっかりとできているね。

<題材> 体験例も、いつもながらリズミカルな楽しいものが書けたね。一時的にきれいに片付けることってあるよね。自分の体験と学校の先生のこと、どちらもじょうずに書けました。「階段を駆け上って」「今日に限って、インターホンの音が大きく聞こえた。」などという表現は、あわててる心がよく表れているね。うまい、うまい。

<表現> 「まるでミニジャングルみたい」というたとえはわかりやすいね。「まるで大粒の雪の部屋中に」は「まるで大粒の雪のように部屋中に舞っていた。」だね。(笑)もたくさん入りました。

<主題> 「人間」を使ったまとめ、すっきりと書けたね。片付けることは、めんどうなことでもあるけど、プラス面もたくさんあるね。

<表記> 一つの文が長すぎず、読みやすい作文だね。

                 

「プルルルルルルル・・・プルルルルルルル・・・」「ピンポーン。ピンポーン。」
といったような音にはカギカッコはつけなくていいよ。

                            

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