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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   選べるものと選べないもの   T.H・LOVE・I..R

 人間は他の人間と自由にまじわる又は、選ぶことができる。学校の友達、職場での友人、そして夫婦でさえも、それぞれの当事者の自由な選択によって成立している人間関係だ。現代のように、都市化がすすみ、偶然性の高い社会では、人間関係は、ふと結ばれ、そしてふと消えてゆく一時的なものであることが多い。
 しかし、そのように自由な人間関係の中で、一つ例外がある。それは、血縁の関係、とりわけ親子の関係である。人が生まれた瞬間に、親子の関係は宿命的に与えられてしまっている。
 現代の親子関係の特徴のひとつは、親子が自然なスムーズな関係ではなくなってきたのだ。まず第一に、変化する社会の中で親とこの経験が全く異質化してしまったということだ。社会が進歩し、変化する限り、この落差は避けられない。子供は親と違った存在になりこの落差から、様々な問題が発生してゆく。
 もし、日本全国の親がこの現代の考えに即した考えができなかったとする。そうすれば何百年、何千年たってもこの日本という国には何百年、何千年前と姿かたちは変わっているけれど考えは全く変わってない、いわゆる子は親の「複製品」、と言う状態になる。これではわたしはいけないと思う。
 なぜならそれでは日本が発展しないからである。日本の周りの国々はどんどん発展していっている。それなのに、日本だけは周りの国とは関係なく意固地なまでに日本の文化を守り続けていっても何の意味もないと思う。例えば先週の文章にもあった通りアメリカを初めとする諸外国の文化をただただ取り入れても仕方がない。もし取り入れたことで日本独自の文化が消えてしまったら「取り入れた」ではなくて「真似をした」だけになってしまう。だから、日本独自の文化にそれを「取り入れる」ことが必要だ。
 このように親も昔のやり方にこだわるのではなくて、現代社会のやり方も子育てに取り入れていくべきだと思う。
 しかし、そうすると親と子供の経験が全く異質化してしまったために、親が子供に強く言えなくなってしまったのだ。これが本当にいいのか、悪いのか、分からなくなってしまったのである。
  「脱皮できない蛇は滅びる」と言う名言がある。この言葉のように人間は昔にとらわれず新しい文化を築いていくべきだ。

   講評   siro

 親子はどのような関係でいることが理想的であるかを考えていくことができましたね。しかし、最後から二つ目の段落に「これが本当にいいのか、悪いのか、分からなくなってしまった」とありますが、これが彩果さんの素直な意見なのでしょう。確かに、時代の流れに沿って親子関係を変化させていくことは必要でしょう。親自身が経験していないことで溢れ返っている世の中ですから、それは当然だと先生も思います。しかし、一昔前のような親子の関係が崩れると、実は大切なことを失う可能性があります。それは「親から学ぶ」ということです。生まれた子供が最初に過ごすのは、家庭という小さな社会です。そこで子供は親からたくさんのことを学んでいきます。そこには親に対する尊敬の念が生まれることでしょう。情報化社会の今は確かに便利で、私たちに大きな富をもたらしてくれます。しかし、一方で「親を尊敬する」という大切なことを子供から少しずつ取り上げているのかもしれませんね。

・ 一人ひとりの考えを時代に合わせていくことで、日本の大きな発展につながるという意見はもっともなことですね。よい題材です。
・ 前回の長文の話と関連付けて、今日本人として求められていることを考えることができましたね。
・ 最後の段落は名言を使ってまとめることができましたね。私たちが人として生きている限り、文化を発展させることは、文化を守ることと同じくらい大切で、一つの義務であると言えるのかもしれませんね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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