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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   贈り物   175R

 「おばあちゃん、ありがとう。」
私が1年生のとき、おばあちゃんが私のためにピアノを買ってくれた。小さい頃からピアノを習ってきたが、それまでは電子キーボードで練習をしていたので、ものすごく喜んだのをおぼえている。今まで生きてきたなかで一番嬉しかったプレゼントだと思う。
 私はその頃ヤマハのグループレッスンに通っていて、自分のパートを家で練習するときキーボードの鍵盤が足りなくて、お母さんに
「これ使いにくいし、練習ができない。」
と愚痴っていた。そんなときにピアノを買うという話がでたものだから、まだ買ったわけでもないのに学校で友達にいいふらしていた。おばあちゃんが私のために貯めておいた口座からお金を引き出してピアノ代に使ってくれたそうだ。ピアノ屋さんにいってたくさんあるなかから、お母さんが
「猫足(イスやピアノの足のところがまるで猫の足のように丸くなっている)のピアノがいいなぁ」
と言ったので、私は茶色い猫足のピアノを買う事に決めた。ピアノを買ってから何週間かすると家にピアノが届いた。家族でどこにピアノを置くかもうすでに話し合って決めていた。重たそうなピアノを四人がかりで四階まで運んできてくれた。そしてピアノを指定した位置において運搬の人は帰っていった。いつも住んでいる家にひとつ新しいものがあると、それが家中をまぶしいぐらいに輝かせていると思った。もっとも、家は運搬の人が来るというのできれいにしてあったが(笑)。ピアノが届いてから、私は前よりも長い時間ピアノを練習するようになった。おばあちゃんにもよくピアノの音色を電話を通して聞かせてあげたりした。ピアノという贈り物を通じて私の生活がかわったように思う。
 先週の朝会で校長先生が「みなさんは、一番嬉しかったプレゼントはなんですか?」と問い掛けてきた。そして先生は、私の一番のプレゼントは「名前」です、と言った。確かに、名前はうまれて初めてもらったプレゼントであり、一生使いつづけるものである。それに、名前には一人一人に意味がある。親がじっくり考えて選び出した世界に一つだけの大切な、一生を共にするものでもある。校長先生はこうも言った。「いいことをすると、名前が喜ぶ。」私はこれを聞いて「名誉」と解釈した。良いことをすると自分の名の誉れになる、ということだ。わたしはこの話を聞いて、もっとじぶんの名前を大切にして、相手の名前も大切にしたいと思った。
 私は人にとってプレゼントとはその物の金額よりも、プレゼントこめられた相手の「心」が一番大切なものだと思う。ラッピングを手作りにしてみるだとか、一言カードを添えるだとか、どれだけ誠意がこもっているのか、相手は敏感に感じ取るものだとおもう。私は、人間は贈り物に帰ってくる「ありがとう」という言葉が楽しみで、プレゼントを渡すのだと思う。

   講評   miri


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