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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間と自然   シュシュ

 小学校の理科の実験でアルコールランプにマッチで火をつけるという作業があった。しかし、私を含めたクラスの半分近くがマッチで火をつけることが怖くてできなかった。家で料理するときはもちろんガスコンロを使っているし、花火をするときさえもチャッカマンを使うことが多くなっている現代で、マッチのように直接火をつけるものに恐怖感を覚えるのはしょうがないことなのかもしれない。火だけでなく、人間は様々な自然から離れてしまっている。即ち、自然の楽しみとその裏にある恐怖感を忘れてしまっていることになるのだ。しかし、私は火などの自然と人間的な交流を持っていきていきたいと思う。
 そのための第一の方法に、人工的に社会化された火や水を使うときにも、これは自然のものなのだ、と思いうかべることがある。うちの台所にあるコンロはガスコンロで、実際に青い火が見えるからまだましだが、最近CMでものすごく火らしくないコンロを見た。それは電気の熱で調理するものらしく、ピッとおすだけですぐに火の形をしない火、熱がでてくるという便利(?)なものらしい。私が知っているこの新しいコンロの利点は、掃除がしやすいということだけだ。それだけのために、原初の自然の火の姿を全くなくしたものを作るのは少しおかしいと思った。もしも数十年後、ほとんどの家庭がこの形のコンロを使うことになったら、その家に生まれた子供は私たち以上に火を知らない世代になってしまう。コンロが熱を発しているのを見ても、実態がなく見えないのだから火の楽しみや危険どころか、火自体を知りにくくなってしまうだろう。
 第二の方法は、学校や地域団体で自然に触れる機会を多くするということだ。私の小学校は田んぼを持っていて、毎年二年生が田植えや草刈などを体験し、最後にはそのお米でもちつきパーティーをすることが恒例となっていた。私が二年生だったときももちろんこれを体験したのだが、意外とそれに関することは鮮明に覚えていてとても楽しかったと記憶している。楽しいだけでなく、暑い中動きにくい田んぼで作業したりと大変なこともあったが、今まで生きてきた中でその体験が一番「米」に近づけたものだったと思う。テスト勉強や受験などに比べれば、そんな体験学習など実際は意味のないものだと考える人もたくさんいると思う。しかし、私はそれに反対だ。自然の溢れる地球で生きているのだから、人間も自然を支配するのでなく自然と対等に仲良くして生きていく必要があると思うのだ。
 確かに、科学の発展によって人間の思い通りになるものが増え便利になった。しかし、私は危険があることを承知の上で、もっと自然に近づきたいと思う。「トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである」という名言のように、自然は何にも支配されずただ在るだけのときに一番自然らしく生きているのだ。その一番自然らしい自然と、人間は解り合う必要があると思う。

   講評   miri


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