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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   文化   かな

今日、私たちの食生活は洋風のものが広く浸透している。パンやステーキなどがそうだ。それは従来の日本のご飯に味噌汁、魚などとは異なったものであるのだが、今の日本人にはむしろ洋風のものの方が好きだという人もいるかもしれない。車はもはや「カローラ」「ジャガー」と横文字の名前ばかりで今更、「太郎」とか「次郎」などというのは出しても売れないだろう。そして洋食で、ステーキなどはそこそこお金がかかる料理というイメージがある。実際食べるとすると車と似たようなもので、同じ値段でも定食よりステーキの方が豪華な感があるだろう。栄養価では日本食の方がバランスが取れているのにである。欧米と日本の文化の歩んできた道は違うというのに、なんとなく自分の価値観だけで良い、良くないと決めつけるのは問題だと思う。
 では何故そのような考えを私たちは持つようになってしまったのか。その原因はふたつある。一つは、日本人は(鎖国していた時もあったが)常に外国から文化を輸入していた。中国からは漢字、アメリカからはパン、洋服などという風にだ。そのように他国の文化を尊ぶあまり、その感情がしだいに「羨ましい」という方向になっていったのかもしれない。上にあげた車の例もそうだが、MDコンポなどで、volumeのところを音量と書いているところは全くといっていいほど見かけない。外国からいろいろなものを取り入れすぎたため、自分たちの持つ価値観というものが変わってしまった。
 二つ目の理由は、文化の違いである。日本は雨が多く水が豊富で早めに米作りをはじめたことから、米を中心とした食事になったためあまり動物の肉を必要としなかったのに対して、欧米は水が日本ほどは豊富ではなく、小麦を農業の中心としていたため一回収穫した土地は1年休めなければ土地が枯れてしまってつかえなかった。そのため、土地を肥やすのも含めその収穫の終わった土地で放牧をはじめ、ついでに育った家畜を食べてしまおう。ということになったのだ。これを三式農業といって、日本の二毛作とどちらが効率が悪いかは明らかである。だから欧米は肉を食べているから資源が豊富というわけではなく、肉を食べるしかない状況におかれていたのである。
確かに、他国のものを模倣するという行為は日本人の一種の特技とも言える。なにせ、そうやって日本は発展してきたからだ。しかし、模倣はあくまで模倣。二番煎じでしかない自分たちの文化が他国のそれに至らないという考えは間違っていると思う。なぜなら他国も日本と同じように、「〜せざるを得ない」状況があったからである。それが日本の場合は「真似すること」であっただけだ。日本の文化は真似をしながらその元のものに憧れるというのではなく、それをより高みにもっていくことではないだろうか。

   講評   nane


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