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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然と共に生きる   うちら

今世間では「環境問題」が、広く言われている。なぜ、こんな問題が起きたのだろう。世界有数の珊瑚礁を持つと言われる沖縄本島も、今ではビルが並び、横浜とそう変わらなくなってしまった。海岸線はテトラポットで埋め尽くされ、昔ながらの海岸線は、一つも残っていない。当然、海の中も変わってしまった。魚は姿を消し、珊瑚も白化してしまっている。そんな現実を目の当たりにするとき、私はいつも思う。なぜ、こんなことになってしまったのだろう。沖縄の地元の人たちは、目に前の海が「ダイバーがたくさん訪れる綺麗な海」だということは知っていても、実際に海に入り、その素晴らしさを目の当たりにしたことなどないという場合が多い。だから、お金と引き換えに自然を手放してしまった。テトラポットを作る、道路を作る、そうすれば、雇用がある=お金が入るのだ。では、どうしたらいいのだろう。私は、「環境教育」こそが、今最も大切なことだと思う。地元の人が、海の素晴らしさに触れる機会を作る。そうすれば、きっとみんな守りたくなるのでは、と思う。だから私は、そんな仕事に就きたいと思っている。自分は自然の中の一員にすぎない、という思いを忘れず、自然と共生して生きていきたい。
そのための第一の方法は、自然の素晴らしさに触れ、その偉大さを感じることだ。私は、環境教育の現場で、お手伝いをさせて頂いている。小さい子どもたちは、皆、海に入るとキラキラと顔が輝いてくる。生き物の不思議さに触れたとき、新しい発見をしたとき、とびきりの笑顔で「すごい!!」と驚きの声を上げる。そんな姿を見ていると、人間は自然に触れることで、いくらでも変われるのだ、と確信出来る。だから、私ももっともっと変わって行きたい。
第二の方法は、自然は私たち人間のためにあるわけではない、ということを忘れないことだ。私たち人間は、自然をどうにかして利用しよう、とばかり考えている。あまりにも自己中心的ではないか?人間は自然がないと、何も出来ない。食べることすら出来ない。が、自然は人間などいなくても、何の問題もなくやっていけるのだ。むしろその方がかえって好都合だろう。今年の夏は、台風の当たり年で、日本海側の地方は、大打撃を受けた。これからやって来る台風を前に、私たちは、ただただ祈ることしか出来なかった。そんな自然の大きさを忘れてはいけない。
確かに、人間が進歩し、生活していくためには、自然を利用することも大切だ。が、「存在するものには、すべて理由がある。」(名言)蚊にだって蟻にだって、私たちと同じように生きる理由がある。私は、自分の小ささを忘れず、自然と共に生きていきたい。

   講評   miri

 実際に環境教育に携わっている聡実さんならでは、の非常に中身の濃い主張のある作品が書けました。
 現状を提示した上で、「自然の中の一員にすぎない、という思いを忘れず、自然と共生して生きていきたい」という主張、さらに実現に向けての具体的な方法2つ、最後に名言を生かしたまとめ、とバランスよく、力強さを感じる仕上がりです。
 この文章の構成がたいへんよく生かされた好例でしょう。
 内容に関しても、ありきたりな意見が並びがちなテーマなのに、実践に基づいたいろいろな方面からのアプローチがあり、感心しました。はなまる! 進級試験はもんくなしの合格!
                      
                   

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